GIGABYTEと言えばマザーボード。BCNによるマザーボードの売り上げランキングでは国内2位だ。日本法人である日本ギガバイトが取り扱う豊富なマザーボード・ラインアップの中から、本稿では、編集部厳選のモデルを紹介しよう。

まずはチップセットごとに分けたうえで、ここではIntelのハイエンド向けチップセットであるIntel X79 Express、Intel Z68 Expressを搭載したマザーボードをまとめてみた。このセグメントの製品は、オーバークロックやゲームはもちろん、ワークステーション的な用途から、高性能CPUを組み合わせたエンコードマシンなど幅広いニーズに対応する。ではそれぞれの製品の位置づけや、特徴をピックアップしてみよう。

「Intel X79 Express」マザーボード

最大6コアのCPU、Intel Core i7-3000シリーズをサポートするIntel X79 Expressチップセット。GIGABYTEのIntel X79 Express搭載マザーボードはこの記事の執筆時点で4製品がリリースされている。ハイライトとなるのは、同社の6シリーズマザーボードでは採用を見送られたUEFIに対応した点だろう。3TBクラスのHDDをブートドライブとして利用できるなど、UEFI採用によるメリットは大きい。また、UEFIの採用に伴い、GIGABYTEではグラフィカルなUIを採用した。それが3D BIOSだ。メイン画面の3Dモードにはそのマザーボードの3D写真を置き、マザーボード上の各部分をクリックすることで該当する部分の項目を設定するウィンドウが開く。一方、BIOS設定に慣れたユーザーには、従来のBIOS設定に近いテキスト主体のアドバンス・モードを用意し、広範囲な設定を可能としている。

同時に、高TDPで電源要求がシビアになったLGA2011向けプラットフォーム用に、電源回路も強化されている。3D パワーは、CPUとメモリ、そのメモリも2つのゾーンに分け、計3つのデジタルPWM回路で制御することで、電源供給の制御を効率化した点にある。リアルタイムで切り換え可能なPWM制御によって、素早い電圧制御を可能とし、高負荷時には電圧降下を防ぎ、そして低負荷時には省電力化を、高負荷時にはオーバークロック動作での安定性を高めるなどの効果をうたっている。これらを制御するソフトウェアとして、新開発の3D パワー ユーティリティも搭載されている。

G1.Assassin2

【製品名】G1.Assassin2(rev. 1.0)
【製品の特徴】インパクトあるデザインとゲーマー向け機能が充実 【独自技術】3D パワー、3DBIOS、UD3

G1.Assassin2

GIGABYTEのゲーマー向けマザーボードである「G1-Killerシリーズ」のX79搭載モデル。黒&黄緑色に色分けされたマザーボード上には、ハンドガン風デザインのチップセットヒートシンクと、ゲーマー向けネットワークチップの「Killer E2100」、SoundBlaster X-Fi相当のオーディオチップ「CA20K2」が搭載されている。2つのゲーマー向けチップの実装にあたり、それぞれ専用メモリを用意したり、CA20K2にはオーディオ用コンデンサも採用されている。ゲームを快適に楽しむ環境を一気に揃えようという方には最適だ。また、ハイエンドカードを扱う上で重要なファンコネクタもCPUファン以外に4基を搭載し、センサーと連動することでユーティリティからコントロール可能だ。

主なスペック
サイズ E-ATX
ソケット LGA2011
チップセット Intel X79 Express
対応メモリ DDR3 SDRAMスロット×4基(最大容量32GB)、アンバッファードDDR3 2400(OC)/2133(OC)/1866(OC)/1600/1333/1066MHz対応
拡張スロット PCI Express (3.0) x16×3(x16+x16+x8)、PCI Express (2.0) x1×2、PCI
特記事項 USB 3.0×4、Killer E2100 GbE、Creative CA20K2 HDオーディオ、無線LAN&Bluetooth 4.0カード、3-way CrossFireX/3-way SLI対応

X79-UD7

【製品名】X79-UD7(rev. 1.0)
【製品の特徴】強力な電源回路とH/Wスイッチなどオーバークロッカー向け機能が充実 【独自技術】3D パワー、3DBIOS、UD3、OC Touch

X79-UD7

Z79のレギュラーシリーズにおけるハイエンドモデル。オーバークロック機能も充実しており、BIOSやユーティリティによる各種のOC機能に加え、ハードウェアスイッチによるBCLK、CPU倍率変更機能「OC Touch」を搭載している。また、とくに電源設計に力を入れており、EPS12Vを2系統用意していたり、CPU電源回路はシリーズ最多の16フェーズ設計だ。また、ATXより縦にひと回り大きなXL-ATXを採用している。この点、XL-ATX対応ケースでなければ収まらないが、2スロットサイズのビデオカード4本による4-way CrossFireX/SLIをサポートする。

主なスペック
サイズ XL-ATX
ソケット LGA2011
チップセット Intel X79 Express
対応メモリ DDR3 SDRAMスロット×4基(最大容量32GB)、アンバッファードDDR3 2400(OC)/2133(OC)/1866(OC)/1600/1333/1066MHz対応
拡張スロット PCI Express (3.0) x16×4(x16+x16+x8/x16+x8+x8+x8)、PCI Express (2.0) x1×3
特記事項 USB 3.0×4、Intel製GbE、無線LAN&Bluetooth 4.0カード、4-way CrossFireX/4-way SLI対応

X79-UD5

【製品名】X79-UD5(rev. 1.0)
【製品の特徴】充実機能のX79スタンダードモデル 【独自技術】3D パワー、3DBIOS、UD3

X79-UD5

価格と機能のバランスに優れたX79スタンダードモデル。シリーズで唯一メモリスロットを8本備え、最大64GBものメモリが搭載できる点も本製品の魅力だ。CPUフェーズ数は12で、同社のX79マザーとしては中間的なスペック。拡張スロットは全6本で、マルチGPUへの対応は3-wayまでにとどまるが、一般的なX79システムを組む上では十分な構成。無線LAN&Bluetooth 4.0カードや、フロント増設用のUSB 3.0パネルも付属する。

主なスペック
サイズ E-ATX
ソケット LGA2011
チップセット Intel X79 Express
対応メモリ DDR3 SDRAMスロット×8基(最大容量64GB)、アンバッファードDDR3 2133(OC)/1866(OC)/1600/1333/1066MHz対応
拡張スロット PCI Express (3.0) x16×3(x16+x16+x8)、PCI Express (2.0) x1×2、PCI×1
特記事項 USB 3.0×4、Intel製GbE、無線LAN&Bluetooth 4.0カード、3-way CrossFireX/3-way SLI対応

X79-UD3

【製品名】X79-UD3(rev. 1.0)
【製品の特徴】潜在能力の高いX79エントリーモデル 【独自技術】3D パワー、3DBIOS、UD3

X79-UD3

同社のIntel X79 Expressマザーボードのなかではエントリーモデルに相当する。メモリスロットが4本であったり、無線LAN&Bluetooth 4.0カードが省かれているなどシンプル化された部分もあるが、4本のPCI Express x16スロットを備え、4-way CrossFireX/SLIにまで発展可能など拡張性は上位モデルに迫る。SandyBridge-Eのパフォーマンスを低コストで楽しみたい方や、マザーボードのコストを切り詰めグラフィックスカードに割り振りたいゲーマーに適した製品だ。

主なスペック
サイズ ATX
ソケット LGA2011
チップセット Intel X79 Express
対応メモリ DDR3 SDRAMスロット×4基(最大容量32GB)、アンバッファードDDR3 2400(OC)/2133(OC)/1866(OC)/1600/1333/1066MHz対応
拡張スロット PCI Express (3.0) x16×4(x16+x16+x8/x16+x8+x8+x8)、PCI Express (2.0) x1×2、PCI×1
特記事項 USB 3.0×4、Intel製GbE、4-way CrossFireX/4-way SLI対応