高性能CPUに目がないパワーユーザーが待ち望んだ、Core i7の新モデルがついに出荷開始となった。マウスコンピューターでは、この強力な新CPUをミニタワー型のデスクトップPC「LUV MACHINES」シリーズに早くも搭載して新発売。従来よりも一層身近になったヘキサコア(6コア)CPUの世界を、早速体験してみよう。

Core i7-3930Kをいち早く搭載した「LUV MACHINES Lm-i910S

Sandy Bridgeを超える6コアの"Sandy Bridge-E"を搭載

インテルCoreシリーズの性能を新たな段階に引き上げるべく、ついに登場した3000番台のCore i7。"Sandy Bridge-E"のコードネームで呼ばれる世代の新CPUで、今回紹介する「LUV MACHINES Lm-i910S」に搭載されるCore i7-3930Kの場合、従来の"Sandy Bridge"世代の特徴を引き継ぎながら(グラフィックス機能を除く)、コア数を4コアから6コアへ拡大。動作周波数は3.20GHz、ターボ・ブースト機能利用時は最大3.80GHzとなっているほか、ハイパースレッディング機能に対応しているため、実に12ものスレッドを同時に処理することが可能だ。

性能に定評があり長らく人気を誇ってきたSandy Bridgeだが、デスクトップ向けでは今年初頭に登場した4コアのCore i7-2600Kが、かなりの長期間最上位の座にとどまり続け、秋になってようやく同2700Kが追加されたが、性能向上の幅は決して大きくはなかった。また、6コアのCore i7としてはCore i7-970や同980の供給が続いていたが、これらは前世代のNehalemアーキテクチャをベースとしていた。

今回Core i7の最上位モデルとして発売された3930Kは、NehalemベースのCore i7で実現していた6コア12スレッドの処理能力と、Sandy Bridge世代で新たに追加されたAVX命令や、よりクロック引き上げ幅の大きくなったターボ・ブースト機能をあわせ持っている。Extreme Editionのモデルを除けば、一般ユーザーが現在得られる最新かつ最強クラスのCPUといって差し支えない。

最強クラスのCPUだが、あくまでコンパクト

そして、LUV MACHINESシリーズで特筆すべきなのが、この最強クラスのCPUをコンパクトなミニタワー型のマシンに搭載し、119,700円というリーズナブルな価格設定で市場に投入してきたことだ。

今回、Core i7-3930Kを搭載したLUV MACHINESの実機に触れることができたが、その外観はゲーマー向けのスパルタンな印象のものとはまったく異なる、一般的なビジネス向けPCといっても違和感のないスッキリとしたもの。高さ373mm、奥行き382mm、幅180mmとコンパクトな筐体で、足下はもちろん、机上やラックへの設置も楽々だ。価格だけでなく、マシンのスタイルから見ても、6コア12スレッドのパワーはすでに一部のパワーユーザーのものではなく、ぐっと身近な存在になったということができるだろう。

前面下部にはUSB 2.0×2ポートとヘッドフォン、マイクの各端子。3つのベイ扉のうち一番下は3.5インチベイで、オプションのメモリーカードリーダーなどを搭載できる

コンパクトではあるが、強力なCPUを安定動作させるための工夫も随所に見られる。フロント側面に用意されたスリットからはグラフィックスカードを含むケース内の各パーツを冷却するための外気が取り込まれるなど、容量の小さいミニタワーケースでも確実な吸気・排熱が可能となっている。

CPUとともにマシンの性能を大きく左右するグラフィックスカードは、NVIDIAのGeForce GTX 550 Tiを採用。GeForceシリーズ全体の中ではミドルレンジに位置づけられるモデルだが、拡張スロット2本分を占有する堂々たる外観からも伝わるように、かなり幅広いタイトルのゲームに対応できる性能を有している。