マウスコンピューターのゲーマー向けブランド「G-Tune」の製品として販売されているノートPCが「NEXTGEAR-NOTE」シリーズ。ノート型でありながら高性能なグラフィックスチップやフルHD表示対応のディスプレイなどを搭載し、これ一台で最新のゲームも快適に楽しめてしまう製品だ。

NEXTGEAR-NOTEにもディスプレイサイズや搭載GPUによっていくつかのモデルが用意されているが、今回その中で最上位にあたる、17.3型ワイド液晶搭載の「NEXTGEAR-NOTE i950PA3」を試用する機会を得た。これは、シリーズのフラグシップモデルである「i950」の中でも、特にハイエンドなパーツを搭載したもので、現在一般コンシューマーが手に入れられるノートPCとしては「最強」クラスの製品といって差し支えない。どれほどのパワーを秘めているのか、早速チェックしてみよう。

G-Tuneノートの最上位製品「NEXTGEAR-NOTE i950PA3」

最新Core i7 エクストリーム・エディションとGeForce GTX 580Mを搭載

まずCPUだが、Core i7の中でも「エクストリーム・エディション」と呼ばれる、真の最上位モデル「Core i7-2960XM」を搭載している。クアッドコアかつハイパースレッディング機能に対応し、L3キャッシュメモリは8MB。動作周波数は定格で2.70GHz、ターボ・ブースト機能利用時には最大3.70GHzまで引き上げられる。現状これを超えるノートPC向けCPUは存在せず、このCPUの搭載が本モデルを「最強ノート」と呼ぶのにふさわしいものにしている。

そして、グラフィックスチップはNVIDIAのGeForce GTX 580Mを搭載。こちらも、ノートPC向けのGeForceとしてはシリーズ最上位の製品であり、CPUだけでなくGPUにおいても最強モデルということができる。デスクトップPCでもこれと同等のグラフィックス性能を持つ製品はそう多くはなく、ベンチマークテストの結果にも期待が持てる。

シンプルながら力強さを感じさせる背面デザイン
標準的な配置とピッチのテンキー付きキーボード。[W][A][S][D]キーにはこれらを方向キーとして使うゲームのための赤い表示も ヘアライン仕上げのパームレストとタッチパッド

ストレージへのアクセススピードがPCの全体的な性能に大きく影響することは、パワーユーザーの間では今や常識だ。本モデルでは標準ストレージデバイスとして、SSDのインテル 320をRAID 0構成(120GB×2)で搭載している。これによってゲームはもちろんのこと、OSの起動やそのほかの日常的な操作においても極めて良好なレスポンスが得られるようになっている。

ストレージとしてはインテル 320を2基(RAID 0構成)搭載している

また、メモリは標準で16GBを搭載している。本モデルに限らずNEXTGEAR-NOTEシリーズでは、特にコスト面を重視した一部モデルを除き、基本的にメモリ容量は最大の16GBとなっている。後述するが、本モデルに用意された4つのメモリスロットのうち2スロットにはユーザーがアクセスすることはできないし、この種のハイエンドノートPCにおいて、全体の価格にメモリモジュールが占める割合はそれほど大きくない。最初から最大容量という構成は、製品の性格を考えてもリーズナブルということができるだろう。

ディスプレイはフルHD(1920×1080ドット)表示に対応した光沢タイプの17.3型ワイド液晶。外部ディスプレイを用意しなくてもゲームを美しい高解像度設定で楽しめるので、本体に盛り込まれた高い性能を存分に引き出すことができる。また、キーボード奥に2つ、前面端の下部に3つのスピーカー、底面にサブウーファーを搭載し、ソフトウェアシミュレーション技術などに頼らず、リアルな5.1chサラウンド再生が可能。ブルーレイディスクドライブを試用して映像の再生を試してみたが、ノートPCとしてはかなりの広がりとボリューム感のある豊かなサウンドを楽しむことができた。

ヒンジ部や底面にスピーカー、サブウーファーなどを内蔵し、豊かなサウンドを再生できる
USBは3.0を2ポート、2.0を3ポート(背面の1つはeSATAと共用)の計5ポートを搭載。左側のUSB 2.0ポートは、電源オフ時もACアダプターが接続されていれば+5Vを供給するので、携帯電話の充電などに使用可能
背面にはeSATA(USB 2.0と共用)、HDMI、DVI-Iの各ポートを備える。DVI-Iの右側の丸形端子はACアダプター接続用