マウスコンピューターの「LuvBook」シリーズは、低価格ながら同社ならではの柔軟なBTOカスタマイズに対応し、コスト重視のエントリーユーザーはもちろんのこと上級者にとっても魅力あふれる製品となっている。その中から今回は、15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載する「LuvBook F」シリーズの新製品「LB-F300S」を詳しく紹介しよう。
低価格機と思えないスタイリング
15型クラスのノートPCは価格と性能、使い勝手のバランスが良く、すべてのPCの中で一番の売れ筋となっているカテゴリである。デスクトップPCのように決まった場所に置いて使われることが多いが、デスクトップ機に比べると設置スペースは小さくて済むし、ディスプレイやキーボードをつなぐケーブルもないので、見た目もスッキリしている。家庭におけるメインPCとしては今や最もポピュラーな存在といえるだろう。
それだけに、各社からは多くの製品が発売される激戦区となっているわけだが、なかでも今回は4万円台で買えるモデルということで、コストダウン策があちこちに見えるような「安かろう」の製品ではないかと心配していたが、実機を手にしてみると、それはまったくの杞憂であることがわかった。
低価格モデルでは天板やパームレストに地味な単色の素材が使われている場合が多いが、LuvBook Fシリーズは美しい光沢を持つボディ表面の中に、薄く描かれた模様が見え隠れする、凝った仕上げとなっている。また、左右の両側面はシルバーの別パーツで構成し、デザイン上のアクセントとしている。「会社のパソコン」といった雰囲気の単調さとは決別しながら、過剰な派手さによって下品に見えるようなこともなく、リビングに置くのに適したスタイリングを実現したといえるだろう。
もちろん、LuvBook Fのボディで優れている点は見た目だけではない。キーボードはキーピッチ約19mm、キーストローク約2mmを確保し、打鍵感も悪くない。また、低価格ノートでは、タッチパッドのボタンが堅かったり位置が悪かったりして押しにくいものも少なくないが、本モデルではそのようなことはなく、外付けマウスを使わずタッチパッドのみでの使用にも十分対応できるだろう。
また、15.6型ワイドという余裕のあるサイズを活かして、デスクトップPCのキーボードと同じようにテンキーを標準装備しており、Excelなど数字を連続して入力する作業も楽に行える。スピーカーもモノラルではなく左右独立したステレオスピーカーを搭載しているなど、隅々に至るまでまったく手抜きは見られない。