クリエイターモデルの実力を検証
ここからは実際にクリエイターモデルを使用しながら、その高性能ぶりを紹介してくれた。ハイクオリティのCGが一瞬でレンダリングされている様子に、筆者はもちろん、担当編集、マウスコンピューターの担当者も驚きの声をあげるほど。どのような処理を実際に行ったか詳しく解説していく。
①V-Rayを利用した車のレンダリング
石川氏:GPUを利用できるV-Rayという3ds MAX用のレンダリングシステムがありまして、グローバルイルミネーション(間接的な照明も考慮してのレンダリング)をかけながら、プレビューを表示できるのが大きな強みです。ライトの位置を変えた場合でもリアルタイムに反映するので、制作が非常にスムーズになりますね。
②NVIDIA PhysXによる物理演算
石川氏:NVIDIA PhysX(クリエイターモデルに採用のGPU「Quadro 2000」に搭載されている物理演算技術)のおかげで、オブジェクトが吹っ飛んだり、壊れた瞬間だけ時間の流れがゆっくりになるといったアニメーションも時間をかけずに実行できます(注:3ds MAXにはNVIDIA PhysX用のプラグインがある)。
③炎のエフェクト
石川氏:(一瞬でリアルな炎が表示されて筆者や担当編集など一同が驚く)レンダリングしなくてもここまでプレビューで確認できるのが驚きですね。この作業は1フレームごとにHDDにキャッシュを貯めるので、大容量HDDも重要になってきます。
④恐竜の質感
石川氏:リアルなテクスチャーを一瞬で貼れて、色の変更も瞬時に反映できます。アニメーションもプレビューで確かめられます。
⑤複雑な風景のレンダリング
石川氏:非常に作り込まれた風景のプレビューレンダリングもGPUだけで実行できます。グローバルイルミネーションの計算プラス、反射系などの効果までプレビューで確認できるのが凄いですね。今までは、食事に出かけられるほどの時間をかけてテストレンダリングをやって確認していましたから。わずか数分でプレビューできるうえに、光源を変えてもすぐに反映されます。
⑥リアルな森林
石川氏:4500万ポリゴンの森林も、わずか2分足らずで全部レンダリングできます。マシンパワーのない昔は、一部だけCGであとは写真を合成して森を作ったりしていましたが、今は全部CGで表現可能になりました。建築物がわかりやすいのですが、今までは建築物以外の木などは写真を合成、CGは建造物だけでしたが、今は全部作るようになりましたね。
このほか、After Effectsで、3D効果を含めた非常に重い動画を、高速にプレビューできる様子などを見せていただいた。実際に映画のようなCGが一瞬で表示されるのは、単純に驚くところ。石川ホールディングスでも、今まではレンダリング専用のサーバーを使っていた作業を、クリエイターモデルによってPCだけで完結できるなど、かなり作業の効率化が図れているという。クリエイターモデルは、プレビューの高速化によって、これまでレンダリングにかかっていた時間を短縮し、作業効率とクオリティ向上に大いに役立つ存在といえるだろう。
(マイコミジャーナル広告企画)
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