「ADOBE CREATIVE SUITE 5」のインストールから動作確認まで行ったモデル、NVDIA Quadroシリーズを搭載し、3DCGに強いモデルなど高いスペックと信頼性を持ちながら、6万円台から購入できる圧倒的なコストパフォーマンスが魅力のマウスコンピューターのクリエイターモデル。今回は、Quadro 2000を搭載し、Core i7-950、12GBメモリ、1TB HDDというハイスペック構成のクリエイターモデル「MDV-ADG9160B-WS」を導入した、3D作品で知られる「石川ホールディングス」に、その使用感についてお話を伺った。
NVIDIAのQuadro 2000を搭載する「MDV-ADG9160B-WS」。現在は販売を終了しているが、さらに進化したクリエイターモデルが新たにラインナップされている。なお、後継機としては「MDV-AGQ9220B-WS」144,900円~(標準構成/OS:Windows 7 Home Premium with SP1 64ビット版、CPU:インテル Core i7-960、メモリ:6GB、HDD:1TB、グラフィックス:NVIDIA Quadro 2000)がある |
3DCG作成の現場で威力を発揮!
クリエイターモデルの実力を語る
マイコミジャーナル(以下、マ):まずは石川ホールディングスの業務内容から教えていただけないでしょうか。
石川ホールディングス 石川 武氏(以下、石川氏):テレビ関係の映像制作、主に実写合成をメインにしたCGの制作をやっています。今、手がけているのがテレビとWeb系の動画制作などです。
3DCGを使ったハイクオリティかつユニークな映像作品で有名な石川ホールディングスの石川 武氏 |
マ:マウスコンピューターのクリエイターモデルをどのような業務で使用していますか?
石川氏:主にAfter Effectsで3Dと実写を合成するのに使用しています。最近では映像にエフェクトを加える仕事が多く、実写の素材をもらって、それをクリエイターモデルのPCに取り込んで、人の周りにエフェクトを追加したりと、届いてから2カ月間、使い倒していますね。
マ:今までのPCと性能の違いを感じる作業は?
石川氏:前のPCでは、メモリ不足などで、フルHDの動画をAfter Effectsではレンダリングできないことが多々ありましたが、ハイスペックなクリエイターモデルではその問題が一気に解消されましたね。あと、非常に便利になったのがプレビューです。プレビューを利用して完成型をチェックしながらクオリティを高めていくのですが、再生されるまでの時間が驚くほど高速になりました。さらにAfter Effectsの3Dの処理は非常に重いため、今までのPCでは制作途中のチェックが難しく、クオリティを上げるのに時間がかかったのですが、クリエイターモデルならプレビューで再生できるため、作業効率がとてもアップしましたね。クリエイターモデルなら、最後のレンダリングも高速なので、納期が迫っているときには助かります。
石川氏:このほか、3ds Max(3DCGグラフィックスソフト)も仕事で使っているのですが、こちらも前のPCよりGPUの性能が上がっているので、GPUを使ったモデルのプレビューやライティングのプレビューが高速になり、業務の効率が非常にアップしています。時間の短縮を図れるのが一番の魅力ですね。それとクリエイターモデルの導入に合わせて、ワコム社の液晶ペンタブレット「Cintiq 21UX(DTK-2100)」を試しましたが、ペンの反応が素早く、液晶に直接描けるため直感的に使えるのが便利ですね。液晶画面が大きいので、本格的にイラストを描くときなどには非常に便利だと思います。
マ:そうなるとPCに一番求めるのは、スペックの高さでしょうか?
石川氏:テレビの仕事は非常に納期が短く、素材が来てから3~4日で完成という流れが多いため、安定性が重要です。PCに何かトラブルが起きたら納期に間に合わなくなってしまいますから。そのため、ハイスペックであることはもちろん、安定性も非常に重視しています。マウスさんのクリエイターモデルは、それらをローコストで手にできるのが大きな魅力ですね(注:マウスコンピューターは365日24時間サポートを実施している)。
石川氏:それと、今後はプレビューを再生するまでの速度がすごく大切になると思います。映像がハイビジョンになると、細かい部分の粗が非常に目立ってしまうので、その部分を制作途中のプレビューでチェックできる、CGの細かい部分まで精度を上げて作り込める、というところがクリエイターモデルでは便利ですね。
マ:クリエイターモデルへの要望はありますか?
石川氏:セットで購入できるiiyamaさんのディスプレイはキャリブレーションが取れないこともあって、若干、色関係のチェックが厳しいですね。あと、完成した映像をHDDで納品することもあるので、リムーバブルのHDDユニットがあると便利ですね。高速にデータ転送できる外付けHDDもあるとうれしいですが、データを受け取る相手も対応していないと意味がないので、どうしても現状ではUSB接続になってしまうのが悩ましいところですね。
マ:クリエイターモデルの魅力は?
石川氏:一番はコストパフォーマンスだと思います。あとは納期が短いのがいいですね。他社では、BTOでスペックを変更すると納期がかなり遅くなることもありましたから。急に仕事が増えたときも、すぐにマシンを追加できるのが魅力ですね。
マ:ご協力ありがとうございました。