基本的なスペックとともに、各種設定を調整するOSDメニューも同じ仕様となっている。メニューとして用意されている調整項目の数も同じだ。タブ構成で左側から「表示」、「画像」、「画像の詳細設定」、「オーディオ」、「システム」といった順でタブが並ぶ。これらのうち比較的よく操作すのは、「画像」タブと「画像の詳細設定」タブだろう。

「画像」タブでは「輝度」、「コントラスト」、「鋭さ」(シャープネス)、「ガンマ」、「カラー設定」、「AMA」といった個別項目が用意されている。カラー設定は色温度の設定で、「標準」、「薄赤」、「薄青」、「ユーザー」という選択肢だ。「ユーザー」に設定すると、RGBバランスを個別に調整できる。「AMA」(Advanced Motion Accelerator)は、中間階調の応答速度を改善する、いわゆるオーバードライブの一種だ。

OSDメニューの「画像」タブ。「カラー設定」を選ぶと、「標準」、「薄赤」、「薄青」、「ユーザー」という色温度を設定できる

「画像の詳細設定」タブは、「画像モード」と「画面モード」が主要な設定項目だ。「画像モード」はプリセット設定で、「sRGB」モードはここに用意されている。そのほか、「標準」、「エコ」、「写真」、「ゲーム」、「動画」という合計6通りが選べる。「画面モード」はスケーリングの設定で、フルスクリーン拡大の「全画面」、アスペクト比を保持した拡大の「縦横比」に加えて、入力解像度の周辺を少し切り取って拡大表示する「Overscan」がある。

また、「画像モード」の設定は「DCR」(Dynamic Contrast Ratio)の設定と連動する。「写真」、「ゲーム」、「動画」モードにすると、「DCR」のオン/オフを切り替えることが可能だ。これらの画面モードは、基本的に色鮮やかで派手系の画質になるが、DCRをオンにするとコントラスト感が一層高まる。ただしWebブラウズやオフィスアプリケーションなどには向かないため(輝度/彩度/コントラストが高いので目が疲れやすい)、用途に応じて画像モードを上手に使い分けたいところだ。OSDメニューを開かなくても、本体の「右」ボタンで画像モードをローテーションできる。

OSDメニューの「画像の詳細設定」タブ。「画像モード」は用途別のプリセットモード、「画面モード」はスケーリング機能だ

OSDメニューは本体に設けられた各ボタンで操作するが、「EW2420」と「VW2420H」でボタンの位置が異なる。「EW2420」は本体の画面フレーム右側面、「VW2420H」は本体の画面フレーム右側下部だ。基本操作も共通で、Enterキーとメニュー(Menu)キー、左右の矢印キーの組み合わせでOSDメニューを操作する。複雑な操作はないのだが、各ボタンが本体右側にある「EW2420」は、個人的に慣れるまで少し時間がかかった。

「EW2420」のボタンは下側から押すタイプ。「VW2420H」のボタンは本体の右側面に配置されている