前回は録画機能について紹介してきたが、今回は録画した番組を外出先で楽しめる「持ち出し」機能にフォーカスを当てる。携帯電話やPSPなどモバイル機器での動画再生は、データの変換や転送など面倒な作業が必要と思いがちだが、マウスコンピューター地デジPCなら驚くほど簡単。ぜひとも活用してほしい。

いつでも録画番組を楽しむ!
お手軽転送で持ち出そう

今回の持ち出し機能の紹介で試用するPCは、前回と同じく、高いスペックを備えながら低価格を実現しているパーソナルパワーモデル「Lm-i720X-DB24L」。このモデルの地デジチューナーを、10倍録画に対応するピクセラの「PIX-DT230-PE0」にカスタマイズしたものになる。CPUに4コア/8スレッドのCore i7-870、メモリ4GB、HDD1TB、GPUは通常はローエンドのGeForce GTS 250のところ、ミドルレンジのGeForce GTS 450に無償アップグレード、フルHDかつLED採用で超薄型の24型ワイド液晶「iiyama PLE2472HD-B1」までセットになって、価格は12万円台となっている。もちろん、BTOに対応し、目的や予算に合わせてスペックの変更も可能だ。

今回試用した「Lm-i720X-DB24L」。標準構成価格は119,700円でPIX-DT230-PE0搭載時で129,150円となる

さて、本題に入る前にダビング/ムーブについて少し触れておこう。Lm-i720X-DB24Lは、モバイル機器への持ち出しだけではなく、DVDやBD-R/REメディアへのダビング/ムーブも当然サポートしている。ダビング10に対応しているため、9回のダビングおよび1回のムーブが可能だ。ムーブを行うと録画した番組は消去される。ちなみに、10倍録画となるHLモードで録画した番組は、50GBのBD-R/REメディアなら1枚に40時間以上のダビングが可能だ。DVDでも8.5GBのDVD-R DLメディアなら1枚に8時間以上もダビングできる。HLモードでの録画はどうしても画質は多少悪くなってしまうが、たっぷり録画してメディアに残したいという人にはピッタリといえる。さまざまなニーズに応えられるのもマウスコンピューターの地デジPCの魅力だ。

BD-R/REやDVDメディアへのダビングもサポート。番組の保存先を選べるのも大きな魅力だ

持ち出し先のメディアを指定
事前準備も非常に簡単

ここからは実際に持ち出し機能について紹介していく。持ち出しに利用できるメディアは著作権保護に対応したSDメモリカードおよびメモリースティック。そして、再生に対応するのはSDメモリカードに対応したMP4プレイヤーやスマートフォン、携帯電話、そしてメモリースティックに書き出した場合はPSPでの再生が可能となっている。このほか、ウォークマン(Xシリーズ)やPSP GoなどEMPRに対応した機器へのダビングもサポートしている。

持ち出し機能を利用するには、番組を録画する前に設定が必要だ。設定画面にある「録画/再生設定」→「録画」の順にクリックしていくと表示される「持ち出し用ファイル作成」のプルダウンメニューを開く。そして、持ち出し先となるメディアまたは機器を設定するといった手順だ。指定できるのは「SDメモリーカード」と「メモリースティック/PSP/ウォークマン」の2種類。つまり、番組のダビング先になるメディアをあらかじめ決めておく必要がある。また、この設定を行わずに録画した番組は、持ち出せないので注意したい。

持ち出し機能を使うには、あらかじめ「持ち出し用ファイル作成」を有効にしておく必要がある
書き出し先となるSDメモリーカードとメモリースティックは著作権保護に対応している必要がある(写真はメモリースティックの著作権保護機能「MagicGate」対応製品) さらに各メディアへのデータ転送に使用するメモリカードリーダーも、著作権保護への対応が必要だ。事前に確認しておこう

持ち出したい番組を選ぶだけ
手軽に使える書き出し機能

続いて、録画した番組を持ち出すための手順を紹介していこう。まずは視聴ソフトである「StationTV X」を起動して、録画番組一覧を呼び出す。そしてメニューから書き出しを選択する。すると、番組をダビング/ムーブするためのウィンドウが表示されるので、画面右のプルダウンメニューから書き出し先を指定。今回はPCとUSBで直接接続したPSPを指定しているが、SDメモリカードやメモリースティックに書き出す場合はカードリーダーを指定しよう。

録画番組一覧のメニューから「書き出し」を選択 持ち出し先となるメディアをプルダウンメニューから選ぶ