用途別に3種類のモデルを用意するマウスコンピューターの「3D-PC」。話題の3Dを楽しめるのは共通だが、今回紹介する「3D for THEATER」は映像の3D化を得意とするモデル。Blu-ray 3Dへの対応や従来のDVD映像を3Dに変換など、動画コンテンツを楽しむためのソフトや機能が満載だ。さっそく、その威力を試していきたい。

動画コンテンツを3Dに!
「3D for THEATER」の魅力とは

「3D for THEATER」「3D for CREATOR」「3D for GAMER」と大きく分けて3種類のモデルを用意しているマウスコンピューターの「3D-PC」。その中で、DVDの3D化やBlu-ray 3Dへの対応、3D配信映像など動画コンテンツを最大限に楽しめるのが「3D for THEATER」だ。なお、「3D for THEATER」のスペック要件は、CPUがCore i3以上、GPUがGeForce GT 240以上、メモリが4GB以上、光学ドライブはブルーレイ、LANはギガビットとなっている。つまり、「3D for THEATER」のロゴがついたPCなら、3Dが楽しめるのはもちろん、動画編集や3Dゲームも十分こなせるスペックを持っていることになる。

そして、今回紹介する「Lm-i722E2-3DV」は「3D for THEATER」に準拠したフルセットモデル。3D対応の液晶ディスプレイに、3D映像を見るためのメガネなどがセットになった「3D Vision」、DVDの3D化やBlu-ray 3Dの再生に対応するソフト「CyberLink Media Suite 8.0 for Blu-ray マウスコンピューターオリジナルエディション」が同梱されており、すぐに3Dを堪能できるのが魅力だ。

「3D for THEATER」に準拠したフルセットモデル「Lm-i722E2-3DV」。購入したその日から3Dが楽しめる。価格は標準構成で139,860円

3D Vision に対応ディスプレイ
ハードウェアの内容をチェック

「3D for THEATER」に限らず、マウスコンピューターの「3D-PC」のフルセットモデルは、3D表示に関するすべての環境が最初から整っているのが最大の魅力だ。手持ちのPCに3D環境を導入しようと思った場合、対応ディスプレイや立体に見せるメガネといったハードウェアの用意はもちろん、ドライバや3D化するための設定などソフトウェア面の手間がかなりかかる。しかし、「3D-PC」のフルセットモデルなら、ハードウェアのセッティングだけで準備は完了。設定は最初から済ませてあるため、すぐに3Dの迫力を体験できる。

そのフルセットモデルに付属するディスプレイがLG電子の23型ワイド液晶「W2363D-PF」。フルHDの解像度をサポートし、最大70,000:1という高コントラストによるメリハリの効いた映像や3msという高速応答による滑らかな表示を実現しているのが見どころだ。また、リフレッシュレートが120MHzと、通常の液晶の60MHzに比べ2倍となっているのもポイント。これは、3Dでは右目用と左目用の映像表示が必要となるため、通常の2倍のリフレッシュレートになっているのだが、もちろんこの恩恵は通常の表示でも受けられる。リフレッシュレートとは画面の切り替わり速度のことで、120MHz(1秒間に120コマ)ともなれば、マウスカーソルを動かすだけで、通常のディスプレイより滑らかな表示をしていることがわかるほど。3Dが楽しめるのはもちろん、通常のディスプレイとしても優秀だ(ただし、120MHz駆動は解像度がフルHD時のみ)。

3Dに対応するLG電子の23型ワイド液晶ディスプレイ「W2363D-PF」をフルセットモデルでは付属する

なお、W2363D-PFは入力がDVI×1、HDMI×2の3系統となっている。音声入力端子を備えているが、本体にスピーカーは内蔵されていない。ただ、側面にあるヘッドホン出力では仮想的なサラウンドを実現する「SRS TruSurround HD」を利用できるため、入力した音声を臨場感のあるものにしてくれる。ヘッドホン派にはうれしい機能だろう。

PCとの接続には通常のDVIケーブルではなく、120MHz表示が可能なデュアルリンクのDVIケーブル(ディスプレイに付属)を使用する 入力は3系統。背面にはDVIが1系統あり、左側面にHDMIが2系統用意されている

そして、ディスプレイ上に表示された3Dコンテンツを見るための方法は、「赤青メガネ」や「偏向グラス」など数種類があるが、「3D-PC」では「NVIDIA 3D Vision」を採用している。これの魅力は、美麗な3D映像を実現する、右目用と左目用の映像を高速で交互に映し出す「フレームシーケンシャル方式」を取り入れていること。専用のメガネをかけて視聴することになるが、このメガネはワイヤレス仕様になっており、約4.5メートル離れた場所でも3D映像を楽しめる。さらに、一般的なメガネの上にも装着できるよう、鼻の高さを調整できるゴムが付属するなど、細かな配慮があるのもうれしいところだ。USBケーブルでデータ通信用の赤外線ユニットを取りつけるだけで準備完了となる簡単さも魅力。

3Dコンテンツの視聴に必要な「NVIDIA 3D Vision」。専用メガネとワイヤレスでデータを送るための赤外線ユニットで構成されている
メガネの右側面に赤外線の受光部とバッテリユニットがある。50gとかけても気にならない重量だ。なおメガネへの充電はUSBで行う 基本的に赤外線ユニットをUSBでPCと接続するだけで準備は完了となる