置き場所に困らないコンパクトサイズでも、最新ゲームを快適に遊べるグラフィック性能を持ったデスクトップがほしい、と思っている人は意外と多いハズ。高性能なグラフィックボードを搭載できるスペース、冷却性能を考えるとなかなか難しいように思えるが、それを見事に達成しているのがマウスコンピューターの「LITTLEGEAR L310EV7」 icon。省スペースなボディにデュアルコアCPU、4GBのメモリ、NVIDIA GeForce 9800GTとパワフルなパーツをギュッと凝縮。その魅力的なモデルの実機をお借りすることができたので、さっそくレビューをお届けしよう。

コンパクトなゲーミングPC「LITTLEGEAR L310EV7」

ゲーミングPCといえば、最新3Dゲームを快適に遊ぶための高性能なグラフィックボードを搭載できる拡張性、それを確実に動作させるための高い冷却性能を実現する大型きょう体を採用するのがお約束となっているが、その常識を打ち破るのがここで紹介する 「LITTLEGEAR L310EV7」 icon だ。 まず、驚くのが幅140mm、奥行き312mm、高さ323mmという超コンパクトなサイズ。一般的なミドルタワーケースよりも二回り以上小さい。これは下部にあるミドルタワーとの比較写真を見ていただければ一目瞭然だ。このケースはマイクロATX規格とはなっているが、一般的なマイクロATXのケースよりも一回り小さい。これも写真で比較しているのでチェックしてほしい。

サイズがコンパクトだと気になるのが、冷却性能の関係から高い性能を搭載できるのか。これは当然の疑問ではあるが、CPUにはCore 2 Duoシリーズでも上位に当たる実クロック3.16GHzのCore 2 Duo E8500を採用。最近では、クアッドコアのCPUが主流となりつつあるが、ゲームの世界ではデュアルコアまでの対応もまだまだ多い。ゲームプレイをする上では、高性能で、価格の安い、高クロックデュアルコアがオススメだ。熱対策は、CPUクーラー周辺から熱を効果的に側面に流すつくりになっており、ゲームやベンチマーク中など大きな負荷がかかっていなければ驚くほど静かに動作する。

ミドルタワーとの比較。本機がかなり小さいことがわかる マイクロATXタワーと比較しても小さい。置き場を選ばないのが魅力だ

省電力版NVIDIA GeForce 9800GTを採用

ゲーミングPCの心臓部といえるグラフィックボードには、NVIDIAのGPUでもハイエンドに近いアッパーミドルといえる位置にある「NVIDIA GeForce 9800GT」の省電力版を採用。これは、従来のGeForce 9800GTよりもGPUのプロセスルールが65nmから55nmと微細化(配線の幅が狭くなること)が進んだもので、消費電力の低減を実現しているのが最大の特徴だ。これにより、従来は必要だった補助電源が必要なくなり、本機のようなコンパクトケースにも搭載しやすくなった。「LITTLEGEAR」シリーズでは、ローエンドに位置する「NVIDIA GeForce 9500GT」が標準だっただけに、これはかなりのパワーアップだ。その威力は、次ページのベンチマークで確かめてほしい。

ボディは小さいがインタフェースも充実している。前面にはヘッドホン出力、マイク入力のほか、USB2.0が4ポートあり、USBメモリやゲームパッドなど複数のUSBデバイスを扱いやすい。また、SDカードやメモリースティックなど15のメディアに対応するカードリーダーも搭載している。背面には、USB2.0×4のほか、ギガビットLAN搭載(10/100/1000Base-T対応)、PS/2、パラレルポートなどを用意。グラフィックボードには2基のDVI出力があるため、デュアルディスプレイも可能となっている。

グラフィックボードには省電力版のNVIDIA GeForce 9800GTを採用 補助電源が必要ないので小型ケースにも取りつけしやすい
前面にはUSB、音声入出力、カードリーダー、光学ドライブなどが搭載されている 背面には、USBやPS/2、ギガビットイーサ、DVI出力などが用意されている