ハイエンドなゲーミングPCから、モバイル向けのノートPCまで充実のラインナップを誇るマウスコンピューター。予算や目的に合わせてカスタマイズできるBTOに対応し、初級者から上級者まで幅広いユーザーの要望に応えている。最新スペックをいち早く取り入れ、しかも価格はお買い得というイメージが強い同社だが、サポートの充実ぶりにも目を見張るものがある。

ここでは、同社のカスタマーサポートセンター佐藤謙氏にサポート体制やサポートサイトの使い方についてお話を伺った。現役のサポート担当者に聞く、お客さんのトラブルを解決するための工夫や努力にはかなり驚かされる。修理に関する対応が気になる人も必見だ。

マウスコンピューター カスタマーサポートセンター 課長代理 佐藤謙氏

24時間いつでも対応の電話サポート

24時間いつでも対応の電話サポートマウスコンピューターのサポートで一番驚かされるのが24時間365日、電話での問い合わせ受け付けをやっていること。佐藤氏によると、「深夜帯にいただくお電話の件数はあまり多くありませんが、昼間はお忙しくて夜に電話されたい方や、深夜にお仕事されている方もいらっしゃいますので、こうした24時間365日対応が安心感につながると思います。ですから続ける意義はあると考えております」と語る。確かに、深夜に突然パソコンが不調になってもすぐにサポートが受けられるのは非常に心強い。24時間サポートを実施しているPCメーカーが少ないだけに、大きな安心だ。

サポートセンターの問い合わせ画面。24時間対応となっているのに驚かされる

電話以外にもファックスやメールでの問い合わせにも対応している。ファックスは、専用の番号に用紙を送り、メールは専用のフォームから必要な情報を入力して送信することになる。なお、問い合わせの割合は電話が8割程度、メールが2割程度、ファックスは今ではほとんどないという。メールでの問い合わせでは、ちゃんと伝わるか不安なところだが、文章からトラブル内容を読み取るのに長けている専門のスタッフを配置しているとのこと。電話で話す余裕がない人には、うれしいポイントではないだろうか。

用意するものはシリアルナンバー

こうしたサポートを受けるために、ユーザーが必ず用意しておく必要があるのは、シリアルナンバーだ。「弊社の製品でもっとも大きな特徴となるのが、BTOです。お客様ごとにパーツの構成は変わりますので、お問い合わせを受けたカスタマーサポートは、まずお客様にシリアル番号をお伺いします。次にこの番号を弊社のデータと照合して、お客様の情報や製品のパーツ情報などを入手します。そこで構成を確認しながら、受け答えするのが基本的な流れとなります」(佐藤氏)ということだ。

  • 電話サポートで必ず必要なもの
    製品のシリアルナンバー
  • あると解決がスムーズになるもの
    CD/DVDなどの付属品
    エラーメッセージの内容
    PCを起動した上で電話をかける

サポートのシステムでは、製品ごとにトラブル報告をまとめたFAQが表示されるので、シリアル番号さえあれば、ある程度の問題を解決できる体制が整っている。とはいえ、スムーズなトラブル解決には、「付属品」を用意してほしい。これは、トラブル解決のためドライバの入れ直しなどをお願いする場合があり、あらかじめ付属のCDやDVDを用意しておくと、解決までの時間を短くできるため。このほか、エラーメッセージの内容やPCの電源を入れた状態で電話すると解決までがスムーズになる。

PCでは、ソフト、ハードの両面からさまざまなトラブルが起きることが予測されるが、それにどう対応するのかも気になるところ。佐藤氏によれば、「私たちは、ご対応する時間や解決までの時間を短縮することだけではなく、1回のご対応で問題を解決することを目指しています」という。OSの再インストールなど、時間のかかる作業であっても、それが終わるまで電話は切らずに対応することもあるというのは、まさに脱帽だ。また佐藤氏によると、「お客様が故障だと思い問い合わせても、じつはソフトの設定を変更することで解決できる場合もあります」ということで、カスタマーサポートではお客様の話をしっかりと伺うことを、非常に重視しているという。

たとえば「画面が映らない」というお客様からの相談に対しては、「ディスプレイの電源が入っていますか? 」と必ず伺うなど、~という申告には、必ず~という対応をしましょうというトークスクリプトのシステムを構築。どのサポートスタッフが電話に出ても、確実な対応ができるというのは、ユーザー側としては安心につながるのではないだろうか。

電話窓口の混雑状況。日中は受電率(10回の電話で何度つながるか)90%以上を達成しているという