「“ハンディカム”XR500V体験セミナー」を受講してみた

ソニーカスタマーサービスの主催する講習会「ITエンターテインメントセミナー」は、デジタル一眼レフカメラ“α”、サイバーショット、ハンディカム、VAIOなどの操作や使いこなし方法を実際に体験して楽しく学べる講座で、全国6カ所で開催されている。新製品が発表されると、無料体験セミナーが行われることもあり、説明を聞きながら新製品に触れてみるまたとないチャンスが得られる。これはと思う製品があったらセミナーのホームページをチェックしてみるといい。今回は、“ハンディカム”『HDR-XR500V』の発売に合わせて「“ハンディカム”XR500V体験セミナー」が実施されるということで受講してみた。

今回受講したセミナーが行われたITエンターテインメントセミナー銀座校。東京銀座のソニービル内にある。同じビル内には、ショールームがあり、他のソニー製品の閲覧や情報入手も可能で楽しく過ごせる

「“ハンディカム”XR500V体験セミナー」は、「撮影編:だれもがカンタン・キレイに撮れる次世代ハンディカムXR500V体験セミナー」(以下撮影編)と「編集編:“XR500V”とたのしむハイビジョン編集セミナー」(以下編集編)の2部構成となっているが、どちらか一方だけ受講することもできる。今回は両方のセミナーを受講することにした。

撮影編

「撮影編」のセミナーでは、元NHK報道カメラマンである浜谷先生(※1)により、講師の撮影した映像を見たり、受講者それぞれに1台ずつ用意された実機を操作しながら、『HDR-XR500V』の新機能を中心とした説明が行われた。

「撮影編」では、元NHK報道カメラマンである浜谷先生(※1)による『HDR-XR500V』の新機能を中心とした講義が行われた。語り口も優しく、楽しい冗談も交えながらの1時間は、あっという間に感じた

操作面では、液晶パネルの開閉で電源のON/OFFができる手軽さや、よく使うボタンや液晶表示などの解説を受け、操作がとても簡単であることが実感することができた。新機能については、特に、新開発「裏面照射技術」を採用し、約2倍以上の感度性能が向上した“Exmor R”CMOSセンサーによって、夜間撮影時のノイズの低減された映像や、従来は四角や三角にボケていた噴水のしぶきも、6枚バネ絞りの採用によるGレンズ採用により、丸く美しくボケている映像を目の当たりにし、技術の向上による高品位な映像が堪能できた。

なお、別売のアクセサリー、ワイドコンバージョンレンズ(広角)を使うと、手ブレ補正の威力がより実感できること、演劇の撮影を行うときには無線マイクを使うとより臨場感が高まるなど、オプションアクセサリーの効果的な使い方についても役に立つ情報が得られた。

※1:浜谷先生による撮影講座は、ソニースタイルのコンテンツ「目からウロコの動画編集講座」でもお楽しみいただけます。

編集編

「編集編」では、ソニーの訪問サポートのベテラン、デジホームサポートマスター(※2)の飯田先生により、『HDR-XR500V』で撮影したハイビジョン映像を編集する方法にはどのようなものがあるかや、編集方法それぞれの概要などの説明が行われた。

「編集編」は、ソニーの訪問サポートのベテラン、デジホームサポートマスター(※2)の飯田先生による講義。「一度聞いたら2度と忘れないレクチャー」をモットーに活躍されているという。ハイビジョン映像を編集する方法にはどのようなものがあるか、編集方法それぞれの概要についての説明が行われた。メリハリの利いたフレンドリーな語りが楽しめた

飯田先生によれば、ビデオカメラを持つ人は増えたが、動画編集を行う人は意外と少ないのだという。あるビデオカメラ雑誌によると、ビデオカメラを持つ人のうち、動画編集を行っているのは約10%程度だという調査結果が載っていたのだという。訪問サポートでの経験を照らし合わせてみると、どうやらその大きな理由に「取り込みができない」ことがあるのではないかと言う。

そこで今回は、「取り込む方法が簡単かどうか」「作品としてどの程度自由にいじることができるのか」という観点から、(1)DVDライター「VRD-MC10iconVRD-MC10」を使った焼き込み、(2)ブルーレイディスクレコーダーを使った編集/保存、PCに取り込んで(3)「VAIO Movie Story」で簡単に編集を行う方法、(4)「Adobe Premiere Elements 7」で編集するコツ、の4つの楽しみ方が紹介された。

映像を編集することによって、“ハンディカム”をもっと活かせるということ、編集は難しくないことなどがよくわかり、これから編集を始めようという“ハンディカム”ユーザーにとって非常に有意義な内容だった。

今回は新製品の無料体験セミナーだったが、配布されたセミナーカレンダーを見ると、ビデオの撮影、編集に関しては初級と中級の講座が用意されている。卓越した講師から直接教わることができるので、テクニック習得の早道として利用するといいだろう。

※2:デジホームサポートマスターとは、ご自宅に訪問してパソコンの設定や使い方レッスンをサポートするソニーの訪問サポートサービス「ソニーデジホームサポート」の認定資格を持った講師のことです。

強力手ブレ補正を味方に散歩ビデオを撮影

HDR-XR500V』の新機能はどれも画期的なもの揃いだが、「ハンディカム体験セミナー」で特に印象に残ったのが手ブレ補正の強化。手ブレ補正機能は、光学式手ブレ補正搭載により、レンズそのものが上下左右にスライドして光軸のブレを補正するという機能。『HDR-XR500V』では、アクティブモードを搭載して、レンズがスライドする補正エリアを拡大し、補正効果を大幅にレベルアップしたのが特徴だ。

セミナーでは、縦横に揺れる装置(通称「ブルブル展示台」と呼ばれる特別あつらえの手ブレ発生装置)に“ハンディカム”を据えたとき、撮影画面がどのように見えるかを確認したり、実際に歩きながら撮影した映像を従来機種と比較したりして、見やすくきれいな映像が撮影できるようになったことを実感することができた。そこで今回は、その手ブレ補正のメリットを最大限活かすべく、飼い犬の散歩ビデオを撮影してみた。

結果は大満足。子供や犬を追いかけながらビデオを撮影したことがある方なら、カメラマンの手ブレがビデオに影響して台無し……という経験は一度ならずあるに違いない。『HDR-XR500V』ならそんな心配は不要だ。小走りの犬を追って歩きながら撮った映像もカッチリ撮れている。自動逆光補正機能も効いていて、最適な露出が面倒なしに得られる。歩くスピードで背景が変わっていくのが楽しく、躍動感のある活き活きとしたビデオが撮れた。

撮影したビデオは、スピード感を反映した編集でテンポ良いムービーに仕上げたい。そこで早速「type A」に取り込むことにする。「ハイビジョン編集セミナー」の講義で、「動画編集が今イチ普及しない理由は、編集機材へのビデオの取り込みが面倒であること」という話があったが、その点VAIOなら“ハンディカム”をUSB接続するだけで簡単にビデオを取り込むことができるので便利だ。

HDR-XR500V』付属のUSBケーブルで「type A」と接続し、タッチパネルで「USB接続」を選ぶと接続は完了する。「自動再生」ダイアログボックスが表示され、「type A」にインストールされている「画像の取り込み、おまかせ転送(Click to Disc)」を選べばビデオをVAIOに取り込むことができる

「Click to Disc」が取込元を判別し、ハンディカム内のビデオ一覧を表示してくれるので、取り込むビデオを選択し取込先に「ビデオ」フォルダを選択して取込開始。112ファイル、合計5.8Gバイトの取り込みが4分40秒程度で終了。これで「VAIO Movie Story」や「Adobe Premiere Elements 7」などの編集ソフトからいつでも利用できるようになった