ネットブックに新たな価値をもたらすDVDスーパーマルチドライブ
「LuvBook F1500W」の最大の特徴は光学ドライブの搭載にあるが、中途半端なスペックのものではなく、DVD±Rの2層記録に対応したフルスペックのスーパーマルチドライブ(+R DL×4/-R DL×4/±R×8/+RW×8/-RW×6/RAM×5/CD-R×24/CD-RW×24/DVD-ROM×8/CD-ROM×24)を採用している点も、重要なポイントだ。一般のノートPCのなかにはすでに記録型Blu-Rayドライブを搭載した製品も登場しつつあるが、まだコスト的にネットブックに見合うものではないことや、本機のCPUであるAtom NシリーズではH.264の再生が必ずしも快適ではない現状を考えれば、ベストの選択といえるだろう。
DVDスーパーマルチドライブは市販アプリケーションのインストールに便利なのはもちろん、2層メディアを利用すれば1枚当たり8.5GBのデータを記録できるので、データのバックアップなどにも便利に活用できる。バックアップの大切さは知っていても、作業のたびに外付けドライブを接続するのはあまりにも面倒だ。そういった意味でも、記録可能な光学ドライブが本体に内蔵されている価値は大きい。価格のこなれたDVD±Rメディアなら、1枚100円以下のコストですむので、旅行などで撮影したデジカメ写真を配りたいときにも気軽に利用できる。また、本機は160GB HDDを搭載しているので、高画素データでも容量を気にせずどんどん貯め込めるのもうれしい。デジカメ写真をHDDにストックしておき、必要に応じてメディアにコピーして配るといったフォトストレージとして利用してみるのもおもしろいだろう。
DVDスーパーマルチドライブのトレイを引き出したところ。 本機に搭載されたDVDスーパーマルチドライブは2層記録に対応しているので、大容量データのバックアップにも利用できる | メモリーカードスロットにSDカードを差し込んだところ。 4in1カードリーダと大容量HDD、DVDスーパーマルチドライブの組み合わせは、デジカメ写真の保存先としても最適だ |
ポータブルAV機器としても活用できる
DVDドライブ搭載であれば気になるのがポータブルDVDプレイヤーとしての活用だ。本機にはDVD再生・書き込みソフト「CyberLink DVD Suite」がプリインストールされているので、購入して即DVD再生を楽しめる。モバイル用途で気になるバッテリ駆動時間に関しても優秀だ。無線LANをOFFにし、液晶バックライト輝度を10段階中の5段目に落とした状態で116分の洋画を再生してみたところ、再生終了後のバッテリ残量は52%だった。これなら、映画を1本観た後でもメールチェックやWeb閲覧を行う余裕は十分にありそうだ。
また、ミニノートながらスピーカーの音質が良好な点も見逃せない。本機のスピーカーはヒンジ部分に設けられているのだが、ステレオ再生に対応しており、音質はサイズに反して優秀な印象を受けた。口径が小さいので迫力ある低音は望めないものの、音量を最大まで上げても耳障りな音割れは感じられない。さすがに外付けPC用スピーカー並の性能とまではいかないが、ポータブルオーディオ向けに販売されている数千円~1万円クラスのミニスピーカーと比べても遜色ない出来と感じた。本体だけで音楽CDを取り込めるほか、音楽データの保存にも十分な容量のHDDを備えていることを考えると、iPodに代表されるポータブルオーディオプレイヤーの母艦として、あるいはそのままラジカセ代わりに利用しても十分に活躍してくれそうだ。
DVDドライブと大容量バッテリーの搭載で、ポータブルDVDプレイヤーとしての実力も十分だ。出張先や自宅のベットサイドなどさまざまな場面で活躍してくれることだろう | 光学ドライブと160GB HDD、ステレオスピーカーの組み合わせは、iPodなどのポータブルオーディオプレイヤーの母艦としても最適 |
1台目需要に応えられる意欲的な製品
ネットブックはライトユーザーからも注目されているものの、スペック的に1台目の用途には向かないとされてきた。市販のアプリケーションや周辺機器のドライバをインストールするたびに外付け光学ドライブの接続が必要なようでは当然の評価だ。こうした状況の中、DVDスーパーマルチドライブを搭載して登場した「LuvBook F1500W」の意義は極めて大きいものがあるだろう。処理能力の面はネットブックそのものなので、フォトレタッチやビデオ編集、本格的なビジネス作業といった用途での利用は難しい。しかし年に1度の年賀状印刷や、メールに添付されてきたオフィス文章の確認といった程度であれば必要十分なスペックを備えている。そういった意味で、本機は初めて1台目需要に応えうるネットブックといっていいのではないだろうか。
このように、「LuvBook F1500W」は従来のネットブックとは異なる層にもアピールできる製品といえるだろう。後から処理速度に不満が出てくる可能性はあるが、いきなり高額なPCを購入して宝の持ち腐れにするくらいなら、自分の用途を見極めてから必要なスペックのPCを改めて購入したほうが合理的だ。たとえPCを追加購入した場合でも、コンパクトなボディで十分なバッテリー駆動時間を備えた本機は、そのままサブマシンとして使い続けられる。さらにモバイルシーンで使えば、本機の特長がより光ることは間違いない。ユーザーのPC環境に応じてポジションを自在に替えられる本機は、末長く使えるパートナーとなってくれるはずだ。1台目、2台目を問わず、メーカー直販で6万5千円を切る価格と光学ドライブの存在に魅力を感じるなら、真っ先に購入を検討すべき製品といえるだろう。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | 「LuvBook F1500W」 |
CPU | インテル Atom N270 |
HDD | 160GB |
メモリ | 1024MB |
光学ドライブ | DVD±R 2層書き込み対応DVDスーパーマルチドライブ |
ディスプレイ | 10.2インチワイドノングレア液晶ディスプレイ(1024×600ドット) |
グラフィックス | インテル グラフィックス・メディア・アクセラレータ 950 |
OS | Windows XP Home Edition SP3 |
LAN | 100Base-TX/10BASE-T LAN IEEE802.11b/g |
インターフェース | USB2.0×2(側面×2)、VGA端子×1、4in1カードリーダ(MMC/SDカード/Memory Stick/Memory Stick Pro)、130万画素WEBカメラ、ヘッドフォン出力 (ステレオミニジャック メス)、マイク入力 (モノラルミニジャック メス) |
バッテリー駆動時間 | 約5.2時間 |
サイズ | W266×D203×H35mm |
重量 | 約1.62kg |
価格 | 64,800円(税込) |
価格については、2009/2/23現在の金額です。最新の価格についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。
(マイコミジャーナル広告企画)
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