ホームネットワークを安価に構築

UMPCの登場を皮切りに、昨今PCの価格下落と小型化が激しい。PCが高価なアイテムだった時代は終わり、一家に一台というスタイルは過去のものとなっている。PCが言葉どおり、よりパーソナルな存在に近づいているのだ。

マウスコンピューターのデスクトップPCラインナップに、従来のタワー型だけでなく、小型で安価なPCが登場している。その中でも独自の立ち位置にあるのがネットトップ「Lm-M100S」とホームサーバー「LM MediaServer 110L」だ。今回はこの2台でどんなことができるのかを探ってみることにしよう。

ネットトップ「Lm-M100S」とはどんなPCなのか

おもにインターネットを見るために使われるノートPCを「ネットブック」と呼んだように、「ネットトップ」はインターネットを楽しむことを主目的としたデスクトップPCだ。高い処理能力を必要とする用途をもともと想定していないため、最新のPCに比べるとそのスペックは低めだ。しかし省電力設計のパーツが使用されているため、筺体は非常に小型で静音性が高い。実際のところ、家庭でPCを使う用途の多くはネット閲覧をはじめとするビューワ的な使い方で、必ずしもハイスペックを必要としない。特に2台目以降の需要としては、省スペース・省電力・低騒音という特徴こそ活きてくるだろう。そしてなにより、スペックを追い求めた製品ではないため、安価に購入できる。

「Lm-M100S」もそんなネットトップの特徴をしっかりと備えており、W60×D200×H250mmという本棚にすら収納できるサイズと、39,800円という低価格を実現している。CPUには電力消費を抑えたインテルの「Atom 230(1.6GHz)」を、メモリは1024MBを採用。今となっては物足りないスペックだが、「Windows XP Home Edition SP3」を動作する分には過不足ないだろう。HDD容量も必要十分な160GBで、HD動画や音楽ファイルを大量に保存しておくというストレージ用途は外部に任せ、日々の作業ファイルなどを中心に扱っていくといいだろう。グラフィックスもインテル グラフィックス・メディア・アクセラレータ 950と、一世代前のオンボードであるため、できることとできないことを事前に把握しておく必要がある。ただし、光学ドライブにはDVDスーパーマルチドライブをしっかりと搭載しているため、DVD鑑賞やデータ書き込みは問題なく行える。

前面パネルの様子。薄型の光学ドライブを採用し、幅を抑えている 背面パネルの様子。VGA端子、USB2.0を4ポート、LANなど標準的な端子を取りそろえる
サイドパネルに通気口はない。材質は光沢のあるプラスチックだ ベースは、本体のサイズに合わせてくぼみが設けられており、ネジで固定する
本体底面にはベースをネジ留めするネジ穴がある HDDを取り外した内部の様子。SO-DIMMスロットに空きがあるため、メモリの追加も可能だ

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 Lm-M100S
CPU インテル Atom 230
メモリ 1024MB
HDD 160GB
チップセット インテル 945GC Express
ディスプレイ 別売り
グラフィックス インテル グラフィックス・メディア・アクセラレータ 950
ドライブ DVD±R 2層書込対応 DVDスーパーマルチドライブ
OS Windows XP HomeEdition SP3
LAN 100Base-TX/10Base-T LAN
インターフェース USB2.0×6(前面×2、背面×4)、VGA、シリアル、Line入出力、Mic入力
サイズ W60×D200×H250mm
価格 39,800円(税込)~

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。