ソニーらしいこだわりの感じられるデザイン

ヒンジ部分からの曲線的な流れは柔らかいイメージ、アイソレーションキーボードは安定感のある整ったイメージ、タッチパッドのボタンや前面の各種ボタンはスマートなイメージ、とそれぞれに個性を主張しているものの、全体的に角に丸みを持たせた感じの一貫したデザインの中で美しく調和している

話は変わるが、ソニーのブランド力は他の日本のメーカーの追随を許さないほどに確固たるものがある。おそらくブランド力というのは有名であるかどうかという問題ではなく、そのメーカーの製品を持つことにどれだけ満足感を持てるか、どれだけアイデンティティを感じられるかということだと思う。VAIO「type T」のデザインはそういったソニーのブランド力が十二分に感じられるものとなっている。

すでにお馴染みとなったヒンジ部分の「シリンダーフォルム」と「アイソレーションキーボード」は、安定感のあるデザインで、さらにディスプレイのヒンジ部分からキーボード部分へのやわらかい曲線と、キーボード手前のタッチパッドのボタンと指紋センサーのスマートさが、いかにもVAIOらしい洗練された雰囲気を醸し出している。

本体左側には、電源入力端子、LANコネクター、HDMI出力端子、ExpressCardスロット、i.LINK端子、USBコネクター(×2)が整然と並ぶ。LANコネクターとHDMI出力端子は、カバーをパカッと外して使用するようになっている

本体右側には、ブルーレイディスク・DVDスーパーマルチ機能搭載のドライブ、その奥にはディスプレイ出力端子がある。ドライブのイジェクトボタンは本体前面の右端にある。その左にはS1ボタン、消音ボタン、ボリュームボタンがある。S1ボタンを押すと、あらかじめ設定しておいたプログラムが起動する。また、このボタンを長く押すと設定画面が表示される。また、本体前面の左側には、“メモリースティック”スロット、SDカードスロット、ワイヤレスLANのON/OFFスイッチがある

今回使用した「type T」のカラーは、カーボンファイバー採用の「プレミアムカーボン」だったが、カラーには、他にも、パウダー塗装採用の「シルキーブラック」、下地に高輝度シルバーを塗ることで鮮やかな赤を実現した「バーガンディーレッド」、赤みを抑えて絶妙な上質感を追求した「グレースゴールド」がある。さらに、グレースゴールドをベースに描かれた3種類のデザイン「ロイヤルオーナメント」「フレグラントフラワー」「ノーブルテキスタイル」は、「type T」のエレガントさをさらに引き立てている。いずれも、遠目から見て「type T」とわかる個性的なカラーリングだ。

もちろん、見た目の美しさだけでなく、軽さと強度の両立も図られている。「プレミアムカーボン」は、天板と底面にマルチレイヤーカーボンファイバーを採用。天板はシートが1層増やされ、底面も3辺折りが実現されて、剛性がアップしている。おそらく、実物を見た人は、ほとんどシート状といってもいいほどに薄いディスプレイに驚くだろう。だが、見た目よりもはるかに強度は高く、天板を開閉しても、極端にしなるようなことはない。

なお、キーボードの右奧には「照度センサー」が装備され、周囲の明るさに合わせて自動的にディスプレイの輝度が調整される。見やすさだけでなく、省電力も追求した設計となっており、オフィスで使う場合には消費電力がなんと最大半分以下までに低減できるとのことだ。

Deleteキーの上にある白い丸が「照度センサー」。指でふさいでみると、周囲が暗くなったものとみなされ、ディスプレイの輝度が下がる。意味もなく何度も試してみたくなるが、もちろんこれは見やすさと省電力のためにあるものだ

type T」の省電力の追求といえば、ソニー独自の省電力技術「VAIOエナジーセーブテクノロジー」に触れないわけにはいかない。「VAIOエナジーセーブテクノロジー」は、PCの性能を犠牲にすることなしに消費電力を抑え、モバイルPCにふさいわしいスタミナを手に入れるテクノロジー。照度センサーによるディスプレイの輝度調整をはじめ、使用しないときにはドライブの電源をオフにするなど、各デバイスの電力を細かく制御する「電力最適化設計」と、状況に応じて使い分けられる充電モード「いたわり充電モード」と「急速充電モード」が核になっている。

「いたわり充電モード」は、「type T」では従来から搭載されていた機能で、バッテリー容量の約80%でストップし、バッテリー寿命に影響する充放電回数を延長して、バッテリーをいたわりながら充電するモード。主に長時間のスタミナの必要のないときに使うものだ。これに対し、新たに搭載された「急速充電モード」は、バッテリーの約50%までを従来の約2倍のスピードで急速充電して長時間のスタミナを得る充電モード。急な打ち合わせや出張など、悠長に充電している時間のないときに役立つ機能だ。この2つのモードを状況に応じて使い分けることにより、バッテリーを長持ちさせつつ、長時間のスタミナを得ることができる。

「VAIOエナジーセーブテクノロジー」は、モバイルPCのあらゆる利用シーンを想定し、「type T」を長く安定して使える相棒にするためのテクノロジーであると言えるだろう。

SSDは速く、熱することなく、音もなく。

VGN-TT90S」のハードウェアで、やはり最大の注目点は256GBのSSDだろう。電源を入れてからWindows Vistaのロゴ(丸いマーク)が表示されるまでの時間を測定してみると約57秒。さらにデスクトップが表示されるまでの時間は約72秒と、かなり高速化している。厳密な比較ではないので、参考程度ではあるが、コントロールパネルのパフォーマンス評価でプロセッサーとメモリの評価が上回っている(それぞれ5.1と5.9)デスクトップPCと比較しても、2倍ぐらいの速さであった。が、驚くべきはWindows Vistaの起動時間よりも、アプリケーションの起動時間だ。Microsoft Excel 2007を起動してみると、誇張ではなく一瞬でワークシートが表示される。初回起動時でも1秒とかからないのは、我が目を疑うほどであった。もうこれからはSSDしかないでしょ、と会う人ごとに自慢したくなる。

パフォーマンスの評価を表示してみた。グラフィックスが若干低いものの、ディスクのデータ転送速度の5.9という値に注目。最も遅い周辺機器がボトルネックになり全体のパフォーマンスに影響することを考えれば、ディスクのデータ転送速度が高いことは、体感速度を大きく改善する

ところで、電源を入れたときには誰もがちょっとした違和感を覚えるのではないかと思う。当然と言えば当然なのだが、騒音がほとんどない。しばらく使っていると、ファンが回転する音が少し聞こえるが、HDDの駆動音がないので基本的にきわめて静音。あまりに静かすぎて違和感を覚えるというわけだ。しかも、あまり熱くならないのもうれしい。本体右奧にファンの吹き出し口があり、その周辺は多少熱を持つが、発熱の少なさには驚くばかり。いかにHDDの発熱量が大きいかということが逆に実感できる。

仕事プラスαで楽しめるVAIO

コンパクトで軽量なモバイルノートでありながら、あまりにも充実した「type T」のスペックを見て、また、長時間の使用にも耐えうるディスプレイの視認性やキーボードのサイズを見て、当初「type T」はビジネス向きという先入観を持っていた。だが、実際に触れてみると、その先入観はいい方に裏切られた。もちろんビジネスにも十分すぎるほどのスペックを備えているが、それ以上に「エンターテインメントモバイル」としての楽しみが満喫できる。ブルーレイディスクを搭載しながら、モバイルPCとしての機動性を確保した「type T」。モバイルノートでブルーレイディスクのハイビジョン映像が楽しめるのは、その楽しさを何倍にもしてくれるはずだ。そういった意味でも、「type T」は出張や外出の多いビジネスマンにも、仕事プラスαの余裕とクリエイティビティを与えてくれる予感がする。

なお、VAIOオーナーメードモデル「VGN-TT」シリーズでは、ブルーレイディスクドライブやSSD、HDDなど、ドライブ各種の組み合わせが全20種類と類を見ない選択肢となっている。ここまでくると、もはや必要に迫られて選択を行うというより、組み合わせの選択を楽しむ醍醐味すら覚えてしまう。参考までに、ドライブの全組み合わせの表を載せておこう。表の見方だが、左の黄色い列に書かれているドライブを選択すると、右側のSSDまたはHDDの組み合わせが選べることを示している。

ブルーレイディスクドライブ SSD約256GB (128GB×2) SSD約128GB (64GB×2) 1.8型HDD約160GB 1.8型HDD約120GB -
DVDスーパーマルチドライブ SSD約256GB (128GB×2) SSD約128GB (64GB×2) SSD約64GB (64GB×1) 1.8型HDD約160GB 1.8型HDD約120GB
HDD+SSD 2.5型HDD約320GB SSD約256GB (128GB×2) SSD約128GB (64GB×2) SSD約64GB (64GB×1) - -
2.5型HDD約250GB SSD約256GB (128GB×2) SSD約128GB (64GB×2) SSD約64GB (64GB×1) - -
SSDのみ SSD約256GB (128GB×2) SSD約128GB (64GB×2) SSD約64GB (64GB×1) - -
HDDのみ 2.5型HDD約320GB 2.5型HDD約250GB - - -

※SSDのRAIDはすべてRAID 0(ストライピング)に設定されています。

type T」のVAIOオーナーメードモデルでは、オリジナルメッセージを刻印することができる「メッセージ刻印サービス(無償)」が受けられる。すでに“ウォークマン”や“サイバーショット”では好評のサービスだが、VAIOでは「type T」で初めて刻印できるようになった。メッセージを刻印する場所は、ディスプレイの左上のベゼル部分。購入した年月日や好きな言葉などを刻印して、世界で1台だけの「type T」にすることができる。「メッセージ刻印サービスシミュレーション」では、実際の刻印イメージを表示してみることができるので、一度試してみるといいだろう。

なお、今ソニースタイルでは「VAIOオーナーメード3周年キャンペーン」などのオトクなキャンペーンを実施中だ。先日価格変更により10,000円のプライスダウンがあったばかりだが、購入を検討するなら、実施中のキャンペーンをうまく利用してさらにお得な買い物をしよう。

標準スペック

製品名 VAIO「type T」
型番 VGN-TT90US・TT90NS・TT90S(※1)
OS Windows Vista(Ultimate / Business / Home Premium)(SP1)正規版
カラー/デザイン ロイヤルオーナメント / フレグラントフラワー / ノーブルテキスタイル / プレミアムカーボン / バーガンディーレッド / グレースゴールド / シルキーブラック
プロセッサー インテル Core 2 Duo SU9400 / SU9300
ディスプレイ 11.1型ワイド(16:9)、TFTカラー液晶 [クリアソリッド液晶]、解像度:WXGA(1366×768ドット)、リッチカラー
メモリー 4GB(2GB×2) / 3GB(2GB+1GB) / 2GB(1GB×2)
グラフィックアクセラレーター インテル グラフィックス・メディア・アクセラレーター4500MHD (チップセットに内蔵)
ストレージ SSD約256GB(128GB×2) / SSD約128GB(64GB×2) / SSD約64GB(64GB×1) / 1.8型HDD約160GB / 1.8型HDD約120GB/ SSD約256GB(128GB×2)+2.5型HDD約320GB / SSD約128GB(64GB×2)+2.5型HDD約320GB / SSD約64GB(64GB×1)+2.5型HDD約320GB / SSD約128GB(64GB×2)+2.5型HDD約250GB / SSD約64GB(64GB×1)+2.5型HDD約250GB / 2.5型HDD約320GB / 2.5型HDD約250GB(※2)
ドライブ ブルーレイディスクドライブ・DVDスーパーマルチ機能搭載/ DVDスーパーマルチドライブ / なし(※2)
ワンセグチューナー 搭載 / なし
ノイズキャンセリングヘッドホン 付属 / なし
ワイヤレスLAN IEEE 802.11a/b/g/n搭載
Bluetooth機能 搭載
指紋センサー&セキュリティーチップ 搭載 / なし
Webカメラ《MOTION EYE》 搭載
FeliCaポート 搭載
バッテリー駆動時間 標準バッテリー(S):約9.5時間~約11時間 / 大容量バッテリー(L):約14時間~約17時間(※3)
サイズ W約279mm×H約23.5mm(最厚部約30.7mm)×D約199.8mm
質量 約1.14kg~1.47kg(バッテリーパック装着時)(※3)
価格 164,800円(税込)~

※1:OSにWindows Vista Ultimate(SP1)正規版を選択した場合は「VGN-TT90US」、Windows Vista Business(SP1)正規版を
  選択した場合は「VGN-TT90NS」、Windows Vista Home Premium(SP1)正規版を選択した場合は「VGN-TT90S」になります。
※2:ドライブの選択により搭載できるHDDとSSDが異なります。なお、SSDのRAIDはすべてRAID 0(ストライピング)に設定されています。
※3:バッテリー駆動時間や質量は仕様によって異なります。

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価格については、2008/11/28現在の金額です。最新の価格についてはソニースタイルのサイトにてご確認ください。

(マイコミジャーナル広告企画)

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