2008年秋、VAIO「type T」が革新的な変貌を遂げた。最軽量時約1.4kgのボディは、ブルーレイディスクドライブ搭載のモバイルPCとして、世界最小、最軽量を誇る(※1)。いつでもどこでもハイビジョンを楽しめる美しいエンターテインメントモバイルPC「type T」の魅力に迫った。
※1:2008年9月30日発表時点

これまでのモバイルにはない楽しさにワクワク

新しいVAIO「type T」のスペックを眺めて「今度の「type T」は化け物か!」……と、誇張でも何でもなく、私は思わず叫び声を上げてしまった。だが、「type T」の本質はスペックだけに留まるものではなかった。実際に触れてみた感想をひとことで言うと「なんだかとっても楽しい」ということに集約される。これまでのノートPCを凌駕する「type T」のスペックは、高度なスペックや高速な処理を要求されるビジネスユーザーにも余裕で対応できるほどの実力を持ちながら、その上やはり「楽しい」のである

今回使用したマシンは、OSにWindows Vista Personal Home Premiumを搭載したVAIOオーナーメードモデルの「VGN-TT90S」。プロセッサーがインテルCore 2 DuoプロセッサーSU9400(1.40GHz)、メモリが4GB、ドライブはSSD256GB(RAID 0)+ブルーレイディスクドライブ、ワンセグチューナー搭載、という「type T」の最上位に位置するモデルである。デスクトップでも十分すぎるほどに使えるスペックだが、モバイルPCである以上、持ち出して使ってみないと意味がない。というわけで、たまたま新幹線に乗る用向きがあったので、「type T」をお供に東京から三島までを旅してみた。

新幹線に乗り、席に着いたら、とりあえずワンセグチューナーのアンテナを引っ張り出してニュースや天気予報を視聴。テレビ画面は、ディスプレイ右側の小さなウィンドウに表示することも、全画面に表示することもできる。ノイズキャンセリングヘッドホンにより、外部の騒音が低減され、とても聞きやすい。ワンセグの圏外に出たら、「Windows Media Center」を起動して音楽とビデオでリラックス。右の写真はワンセグチューナーのアンテナを伸ばしたところだ

「type T」と楽しむ新幹線の旅

新横浜あたりまではワンセグ放送を視聴。ディスプレイ右上のアンテナを引き出し、インストールされていた「VAIOモバイルTV」というソフトウェアを起動してチャンネルを選択し、ニュースや天気予報を手始めに、各局の放送をひととおり見てみた。テレビ画面は、ディスプレイ右側の小さなウィンドウに表示することも、全画面表示することもできる。 受信感度は良好で、映像の乱れは少なく快適にワンセグ放送を視聴できた。さすがAVの雄、ソニーといったところか。

「VAIOモバイルTV」を起動し、チャンネルを設定しているところ。視聴する地域を指定すれば、自動的にチャンネルのリストが表示される。「VAIOモバイルTV」では、インターネット番組表を参照したり、予約録画をしたりすることもできる

そして、もうひとつの特筆すべきことが、“ウォークマン”などでも採用されているノイズキャンセリング機能。外部の音と逆位相の音を出すことにより、騒音を打ち消してノイズを1/4程度に低減するということだが、実際に体感した効果はそれ以上。一瞬、プールの中に入ったとたんに外の音が聞こえなくなるのと同じような感覚になり、外部の音はかすかに入ってくるものの、本来のサウンドはクリアに聞き取れる。

ノイズキャンセリング機能に対応した専用ヘッドフォンをヘッドフォン出力端子に接続すると、タスクバーにノイズキャンセリング機能のアイコンが表示される。アイコンをダブルクリックすると右の設定画面が表示される

ヘッドフォンを装着すると、外部の騒音は約1/4になる。車内アナウンスがほとんど聞こえなくなるので、「乗り過ごさないように気をつけなければ」と思うほど。ノイズキャンセリング機能を有効から無効に切り替えたとたん、想像以上に新幹線車内の騒音がものすごいことに気づく

新横浜を過ぎるとワンセグの電波が入りにくくなったので、「Windows Media Center」を起動して、音楽やビデオを鑑賞してみた。ジャズやクラシックのインストゥルメンタル系の曲を聴いていても、ノイズキャンセリング機能の効果は絶大だ。新幹線の中で仕事をするのもいいが、しばし自分の世界にひたって音楽を楽しみながらリラックスできる時間を過ごすのもいい。