各社から新製品が続々登場し、ますます過熱するミニノート市場。そこへついにエプソンダイレクト「Endeavor Na01 mini」で参入する。バリュー感の高い価格設定、シンプルで落ちついたデザインと「Na01 mini」は使えるミニノートに仕上がっているようだ。

エプソンダイレクトがNa01 miniでミニノート市場に参戦!

手頃な価格と抜群の携帯性で、瞬く間に人気のカテゴリとなったミニノート。当初は海外メーカーのモデルが主流だったが、ここに来て国内メーカーの参入も相次いでいる。そんな中、登場したのがエプソンダイレクトのミニノート「Na01 mini」だ。早速、その実力をチェックしてみた。

同機種は、ミニノートのいわゆるガイドラインをきっちり押さえたスペックとなっている。CPUはミニノートの定番であるAtomプロセッサ N270(1.6GHz)を採用。チップセットも定番の945GSE+ICH7Mを搭載している。ビデオ機能はチップセット内蔵のもので、メインメモリから8~128MBのビデオメモリを確保する。

メインメモリはPC2-5300(DDR2-667MHz)を1GB、1モジュールで搭載している。ちなみにメモリの動作自体はPC2-4200(DDR2-533MHz)相当である。メモリソケットは1つなので、実質上の最大搭載メモリはこの1GBだ。OSはWindows XP Home Edition SP3 正規版なので、快適に動かすことができる。

HDDは、2.5インチSerial ATAの回転数5400rpm、160GBという大容量を搭載している。ミニノートの中にはSSDなどフラッシュメモリドライブを搭載しているものもあるが、同機種は容量あたりのコストパフォーマンスを優先させている訳だ。

このほかの主要スペックとしては、100BASE-TX/10BASE-Tの有線LANに対応するほか、802.11b/g対応の無線LANを搭載。ミニノートの主要スペックとしては必要十分である。次は購入の際に最も気になるそのサイズと使い勝手をみてみよう。

コンパクトボディでも使い勝手の良さは抜群

Na01 miniのボディサイズは、幅266mm、奥行き184.7mm、厚さ39mmとなっている。全体がシンプルなデザインで、カラーはマットなブラックなので、実際のサイズ以上にコンパクトに見える。左右のヒンジ部分にシルバーのパーツが配置され、デザインのアクセントになっているが、全体的にはシックな印象にまとまっており、長く使っても飽きないデザインといえるだろう。なお、重量は約1.28kgと軽量だ。

シンプルかつシックなデザインのNa01 mini。落ち着きのあるマットなブラックに、ヒンジ部分のシルバーがアクセントになっている
フットプリント(設置面積)を把握するため、A4用紙の上に置いてみた。さすがにコンパクトなサイズだ 厚みは最大で約4cmあるのだが、実感としてはそれほど厚みを感じない

このボディに同機種は、ノングレアタイプの10.2型液晶パネルを搭載している。解像度は1024×600ピクセルで、ミニノートの用途を考えれば、この広さは十分といえるだろう。もちろんディスプレイの外部接続にも対応しているので、デュアルディスプレイで使用することもできる。また、視野角が広く、輝度も十分に確保されているのも好印象だ。

視認性の高い10.2型の液晶パネルを採用。1024×600ピクセルという解像度は、ミニノートの用途を考えれば十分だ 標準的なNa01 miniのデスクトップ表示。外部ディスプレイへの接続も簡単に行える

さて、コンパクトなボディのミニノートで気になるのは、ディスプレイだけではない。キーボード、タッチパッドなどの使い勝手はどうだろう? 実は同機種をしばらく使ってみて、まず感じたのが使い勝手の良さだった。そして、その最大の要因がキーボードである。

キーボードは、このサイズのボディからは想像できないほど使い勝手が良い。キー配列は一般的なものと同じで、キーピッチは17mm、キーストローク2mmと十分なサイズが確保されている。このため使い続けても、ストレスを感じないのだ。パームレストと共に用意されている2ボタンタイプのタッチパッドとのコンビネーションも良好で、コンパクトなボディであることを忘れる使い勝手を実現している。

左右幅一杯までキーボードがあることに注目。キーボードの使いやすさは、数あるミニノートの中でもトップクラスだろう このクラスのノートとしては十分なキーピッチとキーストローク。キートップの視認性も抜群で、ミニノートであることを忘れる使いやすさである
タッチパッドはスクロールなどにも対応した2ボタンタイプ。ボタンは1つのパーツで作られている。左に内蔵マイクがあることにも注目 タッチパッドの設定は、かなり細かく行える。タッチパッドの右を上下に触ることで、スクロールも行える

特筆すべきはキーボード左下に用意されている「Fn」キーである。よく見ると上段「Ctrl」キー+下段「Fn」キー、そしてその逆になる上段「Fn」キー+下段「Ctrl」キーの2つが並んでいるのだ。ご存じのように「Fn」キーは、任意のキーと同時に押して機能をダイレクトに実行するものだが、このキーを2種類用意し、BIOSレベルで好みの配置に変更できるようになっているのだ。

なお、パームレスト横には内蔵マイクがあり、Skypeやボイスチャットなどで活用可能。また、タッチパッドの右側には、各種インジケーターランプが配置されている。

「Ctrl」キーと「Fn」キーは、BIOSの設定で入れ替えることができる。好みに応じて設定しよう。なお、試用機の標準設定は外側がCtrlキーになっていた