多彩なAV機能搭載のAVノートVAIO「type F」に16:9のフルスクリーンで ハイビジョン映像を楽しめる[FWシリーズ]が加わった。 映像本来の色鮮やかさを再現する16.4型ワイド液晶搭載の「type F」で、 “ハンディカム”『HDR-CX12』で撮影したハイビジョン映像を編集した。

新ワイド液晶でハイビジョンをフルスクリーンで楽しむ

VAIO「type F」[FWシリーズ]「VGN-FW90S」と“ハンディカム”『HDR-CX12』。ハイビジョン映像を楽しむのにはおすすめの組み合わせだ

2008年7月16日、多彩なAV機能を楽しめる「type F」に、ハイビジョン映像の視聴に適した16.4型ワイド液晶搭載の[FWシリーズ]が仲間入りした。 [FWシリーズ]は、同じく7月16日に発表された「インテル Centrino 2 プロセッサー・テクノロジー」にいちはやく対応し、処理能力を高速化しつつ省電力化を強化したプロセッサー、インテル Core 2 Duoをシリーズすべてのモデルに搭載。Core 2 Duo T9600 / T9400 / P8600 / P8400 の4種類から選択できる。
主なインターフェースについては以下に示す写真を参照して欲しい。

よく使うメディア用のスロットは、本体正面の左側に並んでいる。左からワイヤレスON/OFF切り替えスイッチ、“メモリースティック”スロット、SDメモリーカードスロットがある。本体正面の右側には、左からヘッドホン出力、マイク入力がある。ディスプレイ上部には、内蔵マイクとWebカメラ《MOTION EYE》がある

本体右側面。左からUSBコネクター×3、ブルーレイディスクドライブ(※1)、アンテナコネクター(※2)、パワーボタン / パワーランプ、電源、LANコネクターがある

本体左側面には、左から電源、LANコネクター、電話回線ジャック、外部ディスプレイ出力端子、HDMI出力端子、i.LINK端子、ExpressCardスロットが並ぶ

※1:VAIOオーナーメードでDVDスーパーマルチドライブを選択した場合はDVDスーパーマルチドライブになる
※2:テレビチューナー搭載時のみ

FWシリーズ]最大の特徴はディスプレイ。ハイビジョン放送と同じ画面縦横比16:9を採用しているため、ハイビジョン映像をフルスクリーンで楽しむことができる。1600×900ドット(WXGA++)の高解像度液晶により、画面表示スペースを広く使えるようになった。わかりやすく言うと、横幅800ドットのウィンドウを横に2つ並べて作業ができるから、資料を見ながら作業する際、わざわざ画面を切り替える必要がなくて便利だ。また、ディスプレイにNTSC比約100%(※3)の色再現性を誇る[クリアブラック液晶](リッチカラー)を選択すると、グラフィックアクセラレーターに「ATI Mobility Radeon HD 3470」採用となり、ハイビジョン映像をよりなめらかに描画できるようになる(※4)
※3:u’v’色度図による。
※4:ディスプレイに「クリアブラックLE液晶」を選択すると、グラフィックアクセラレーターはチップセット内蔵の「インテル グラフィックス・メディア・アクセラレーター4500MHD」になります。

1600×900ドットの解像度なので、幅800ドットのウィンドウは横にぴったり2つ表示できる。ブラウザを表示しながらメールチェックをするなど、複数の作業に必要なスペースを余裕でとることができる

地デジの視聴と録画は「Giga Pocket Digital」におまかせ

今回お借りしたのは、VAIOオーナーメードモデル「VGN-FW90S」の地上デジタルチューナー付き、ブルーレイディスクドライブ搭載機である。地上デジタルチューナーは、VAIO初のオリジナル地上デジタルチューナー。表と裏にチューナーを搭載したダブルチューナーである。チューナーのサイズは、約W51mm×H30mmのPCI Expressミニカードと同サイズの超小型化を実現し、従来のものとの面積比は約1/3になる。このダブルチューナーを活かすソフトウェア「Giga Pocket Digital」を使用して、まずは「地デジ」の視聴と録画にトライしてみることにした。「Giga Pocket Digital」は、地上デジタル放送の2番組同時録画や裏番組録画、登録したキーワードに関連する番組を自動録画することができるソニーオリジナルのソフトウェアだ。
地上デジタル放送の視聴準備は、B-CASカードの挿入から始める。PCの裏面を見るとドライブの下が少し盛り上がっている部分があるが、ここがB-CASカードの挿入位置である。ドライブ側面にあるマニュアルイジェクト穴にクリップの先端を押し込んでトレイを引き出し、B-CASカードカバーのネジを外せばカードが挿入できる。

B-CASカードの挿入位置はPCの裏面、ドライブの下にある。ネジは数ミリほどと小さく作業は少々緊張するが、何度もやる作業ではないので、ここはこらえどころだ

続いてアンテナの接続だ。PCの梱包をほどいたとき、「これ何?」と思ったのがテレビ用のアンテナ変換ケーブル(写真左)。「type F」に接続する側の端子がたいへん細く、ケーブル長は10cm程度と非常に短い。壁のアンテナコネクターに接続されているアンテナ接続ケーブルをこのアンテナ変換ケーブルにつないで、「type F」本体の右側面にあるアンテナコネクターに接続すれば接続は完了。

テレビのアンテナ変換ケーブル(写真左)。PCに接続する端子が細く、ケーブル長は10cm程度と短い。アンテナ接続ケーブルを接続して「type F」の地上デジタル入力コネクタに接続する(写真右)

最後にPCを起動して、地上デジタル放送の視聴・録画を行うソフトウェア「Giga Pocket Digital」の初期設定を行う。設定内容は、地域設定、チャンネルスキャンなど、一般のテレビで行う設定と同じ。画面の指示に従って行うだけで初期設定は完了する。

接続が終了したら、PCを起動して「Giga Pocket Digital」を起動し、地域設定、チャンネルスキャンなどの初期設定を行う。設定内容は一般のテレビで行うのと同じだ

初期設定が終了したら、実際にテレビを見てみよう。テレビ画面を表示するには、リモコンの「テレビ」ボタンを押すか、番組表画面またはビデオ一覧画面の[テレビ視聴]アイコンをクリックする。表示された画面は、ディスプレイに「[クリアブラック液晶](リッチカラー)」、グラフィックアクセラレーターに「ATI Mobility Radeon HD 3470」が選択されているだけあって映像の美しさが際立っている。 続いて録画・再生機能を見てみよう。「Giga Pocket Digital」の録画機能には、状況に合わせて使用できる5つの録画機能が選べる。自動録画機能には、興味のあるキーワードを登録して、ヒットする番組を録画する「おまかせ・まる録」、特番などで開始時間が遅れたとき、録画予約を追跡録画する「シリーズ録画」がある。マニュアルでは、EPGの番組表から録画したり、日時を指定して録画したり、番組視聴中にワンボタンで録画できる「見て録」などがある。

左の画面が番組表。3段階での拡大表示が可能だ。右の画面は「おまかせ・まる録」の登録画面。キーワード、チャンネル、ジャンル、時間帯、再放送を含むか含まないかなどが設定できる。設定した条件に一致する番組が自動録画される

再生機能は、録画した番組は、見たいシーンをサムネイルで視覚的に探し出せる「フィルムロール」やハイライトシーンを抽出する「盛り上がり再生」を使えば、見たいシーンだけを見ることができる。また、ブルーレイディスクにコピーして高画質のままライブラリー保存したり、“メモリースティック”やSDメモリーカードに書き出してPSPや携帯電話などで番組を楽しむこともできる。

録画した映像から、見たいシーンをサムネイルで視覚的に探し出せる「フィルムロール」。画面下に表示されたサムネイルで見たいシーンを見ることができる

番組の盛り上がりシーンだけを見る「ダイジェスト再生」。ゲージのもっとも高い部分がハイライトシーンになる

今夏発表の「type F」のデジタルチューナー内蔵モデル(Giga Pocket Digital搭載機種)に、以下のSDカード書き出しプラグインを導入することで、“メモリースティック”だけでなく、SDカードにも映像を書き出すことができるようになります。

Giga Pocket Digital SDカード書き出しプラグイン
価格:500円(税込)
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