HS1」は、写真や動画、PCのデータを保存、配信できる「ホームサーバー」。保存したコンテンツをテレビやオーディオ機器、PCで共有して楽しめる。インターネット経由でコピーもできるので旅先から写真の送信も可能だ。家中のコンテンツは「HS1」で一括管理しよう。

Liblog Station「HS1」とは?

Liblog Station「HS1」は、お気に入りの音楽や写真、動画、データなどのコンテンツを保存できる「ホームサーバー」だ。保存したコンテンツは、DLNA対応機器で再生したり、インターネットを経由して、遠く離れた親戚や友人と共有して楽しむことができる。今回は、この「HS1」とVAIO「Type L」の19型ワイドの「VGC-LM92S」を使って、「HS1」に保存した写真から作成した写真ギャラリーをインターネットを介して友人に直接見てもらえる「VAIO Picture Lab」と、ネットワークを介してデータの送受信を行う「データリンク」を試してみた。
それではまず「HS1」の全体像を見てみよう。「HS1」は、直径約270mm、高さ約71mmの丸いボディ。表面が白く光っていてなかなかおしゃれだ。前面にあるスライド式のカバーを開けると、SDメモリーカードやCF(コンパクトフラッシュ)、“メモリースティック”などのメディア用のスロットが配置されている。背面には電源用コネクタとLANコネクタ、USBコネクタ×2と排気口がある。リアカバー(背面用のカバー)を付ければケーブル類が隠れてすっきりした印象になる。

前面には、有機ELディスプレイがあり、DISPLAYボタンを押すとメッセージが表示される。その下には、左からCONNECTボタン、COPYボタン、SDメモリーカードスロット、USBコネクタ、“メモリースティック”スロットが並ぶ。そのすぐ下にあるのがCFスロットだ。右側にはOKボタン、CANCELボタンがある。使わないときにはスライド式のカバーを閉めることができる(写真左)。背面には、電源用コネクタ、LANコネクタ、USBコネクタ×2がある(写真右。リアカバーを外した状態)。上に物を置くのはNGなのだという

HS1」は、SDメモリーカード、CF、“メモリースティック”用のスロットに直接メディアを挿して読み込んだり、デジタルカメラやデジタルビデオカメラからUSB経由でデータを読み込むことができるので、単体で使おうと思えば使えないこともない。しかしPCと接続しなければ、どんなデータが保存されているかを確認したり、削除、管理することもできない。
そこで今回は、設定を行うPCとしてVAIO「Type L」の19型ワイド画面のボードPC「VGC-LM92S」を使用した。「VGC-LM92S」は、よく使うインタフェースが左右側面に振り分けられ、電源やケーブル等は背面にまとめられていて使いやすい配置になっている。フォトスタンド型の本体は、本体最小傾斜時の奥行きがわずか約17cmなので、狭い場所でも自由にレイアウトできるようになっている。
また、VAIOオーナーメードモデルの「VGC-LM92S」は、プロセッサーに「インテルCore 2 Duo T8300/T8100」「Celelon 550」が選択可能だ。特に高いパフォーマンスが必要とされるテレビ機能(地上デジタル+地上アナログチューナーまたは地上デジタルチューナー)を搭載する際には、処理性能に優れ、複数のアプリケーションを同時に使っても快適に動作する「インテルCore 2 Duo T8300」の選択をお勧めしたい。なお「VGC-LM92S」は、2008年8月29日(金)15時まで実施している「VAIO Style Enjoy Summerキャンペーン」対象商品となっているため、キャンペーン実施期間中に購入すると「ソニーポイント10,000beat(10,000円相当分)」が入手できる。

今回「HS1」の設定を行う「VGC-LM92S」。左側面に、 PCカードスロット、ExpressCardスロット、“メモリースティック”スロット、SDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力端子がある(写真左)。右側面にはDVDスーパーマルチドライブ、イジェクトボタン、USB2.0コネクタ×2がある(写真右)。地上デジタルチューナー内蔵だから、19インチワイド画面でテレビ番組の視聴や録画も可能だ

ネットワークに接続してみよう

VGC-LM92S」は無線LANが搭載されているので、ワイヤレス接続の設定を行うだけで接続は完了する。「HS1」のほうは、背面のLANコネクタにLANケーブルを挿してLANに接続する。このとき本体の裏にあるNETSERVERスイッチを「ON」にするのを忘れると、接続できないので注意が必要だ。この状態でWindowsで[ネットワーク]を見ると、「HS1」は「MyStation」という名前で認識される。これでネットワークへの接続は完了。あっけないほど簡単に認識されたので、拍子抜けしてしまった。
ネットワークに接続できたら、「HS1」の各種設定を行う設定用のページを表示してみよう。「MyStation」内にある「ヘルプ」フォルダの「HomeServerSetting.html」をダブルクリックすると、「ホームサーバー設定ページ」が表示される。「HS1」の設定はこの画面からすべて行うことができる。

[ネットワーク]の「MYSTATION\ヘルプ\HomeServerSetting.html」をダブルクリックすると、「ホームサーバー設定ページ」のトップ画面が表示される(画面右)。[ホームサーバー設定ページ]ボタンをクリックして、管理者名とパスワードを入力すると設定画面が開く

HS1」の最も基本的な用途は「写真やビデオをためる」大容量ストレージとしての使い方だ。ネットワークに接続できたので、デジタルカメラのデータを取り込んでみよう。操作は実にカンタン。メディアを直接スロットに挿入してCOPYボタンを押すだけ。これだけでコピーが行われ、「MYSTATION\メディア」の下に年月日名のフォルダが作成され、その中に保存される。保存先のフォルダの場所は「ホームサーバー設定ページ」で変更することもできる。なお、メディア内に保存された写真や動画はすべてコピーされるので、不要なファイルがある場合には、フォルダに直接アクセスして削除するといいだろう。