2007年、世界初となるタッチパネル搭載のオールインワンPC「HP TouchSmart PC IQ700」シリーズを発売した日本HP。独自の「HP SmartCenter」により手だけで操作することができ、リビングを意識した新しいコンセプトのコミュニケーションツールであった。そして今回、よりスリムに生まれ変わった「IQ500」シリーズが新登場。「プレミアム・ボードPC」と銘打たれた本機を、実際に使用してレポートをお届けする。

プレミアム・ボードPC「IQ500」シリーズ

まずは、ガラっと印象を変えたきょう体デザインから見ていこう。従来機は、液晶一体といっても本体部分を含めた際の厚みが気になっていた。「IQ500」では、スタンドを含まないディスプレイ部分の厚みは約6.7cmと、スッキリと納めてきている。また、液晶パネルの解像度が上がっているのだが、スピーカーを下側に配置したことで横幅も小さくしており、非常にスマートな印象だ。後ろ側から見ても、普通の液晶ディスプレイのように見える。

全体は光沢感のあるピアノブラックで塗装されていて、側面には落ち着きのあるブラウンを採用。シックでインテリアとしても申し分のないデザインとなっている。

付属するワイヤレスキーボードも薄型であり、ディスプレイ下部に設けられたスペースへ収納可能だ。スタンドの角度を通常使用するであろう10度程度で固定した場合でも、使用するスペースはノートPC程度なので、設置場所に困ることはないだろう。

もう1つの特徴が、ディスプレイとスピーカーの段差部分に設けられたダウンライト。側面のボタンで3段階の調節ができ、キーボードライトとしても利用可能だ。

ライトの調節ボタンも含め、後述する「TouchSmart」ボタンとWebカメラ以外の電源ボタンやスロットインタイプの光学ドライブなどはすべて側面に収められており、こちらも非常にスマートに仕上がっている。ある程度「PCっぽさ」を残していた前モデルと比較すると、よりリビングにしっくりくるデザインであるといえる。

底面部分のダウンライトは3段階に光量を調節できる

タッチ操作の肝となる液晶は、1680×1050ドットが表示可能な22インチワイドBrightView液晶で、光学式タッチパネルを搭載している。

タブレットPCなどによく見られる感圧式のタッチパネルの場合、感圧フィルタの存在によって、輝度や彩度が低くなってしまい、白もしくは黄色みがかった印象を受けるものが多い。しかし、光学式を採用した本製品ではフィルタをはさみこんでおらず、表面の光沢処理もあいまって、非常にクリアな描画を実現している。

また、光学センサーが指の動きを感知してくれるので、表面に圧力をかける必要もない。タッチ操作は非常に軽快で、滑らかに操作することが可能だ。

指の位置を検出するセンサーが埋め込まれた光学式タッチパネル

なお、「輝点ゼロ保証」を用意しており、標準保証期間内に「輝点(常時点灯している有色のピクセル)」が1つ以上、あるいは「黒点(ドット落ち、常時黒く表示されているピクセル)」が6つ以上発生した場合、標準保証の対象としてサポートしてくれる。