日本HPの「Pavilion Notebook PC」夏モデル第1弾として発表された「dv3000/CT」。新デザインである「ZEN-design“grid”」を採用し、業界で初めて「eSATA/USBコンボポート」を搭載。13.3インチワイドのノートPCという、同社のdv2805やtx2105とはまた異なる新しいシリーズとしてラインナップされた同製品の実力を検証する。
業界で初めて「eSATA/USBコンボポート」を搭載した、13.3インチワイドのノートPC「HP Pavilion Notebook PC dv3000/CT」 |
きょう体は、シルバーを基調として天板にブラックを配した大人の色づかい。天板に施されているのは、HP Notebookシリーズおなじみの「ZEN-design」である。dv3000/CTには新デザインの「grid」(グリッド=格子)を採用しており、美しい光沢の上に格子模様が映える。
また、今回から「VMフィニッシュ」(真空圧着による金属加工処理)と呼ばれる加工を行うことで鏡のような光沢感を出しており、より金属的なイメージが強くなっている。さらに、きょう体の側面まで同一のデザイン加工を施しているほか、ヒンジ部のデザインを変更するなど、これまでとは異なる細かな違いが各所に表れている。
“光沢”を強調すると、ともすれば派手なイメージをもたれるかもしれないが、メタリックな風合いとパームレスト部分にまで描かれたgridの格子によって上手に抑えており、非常にシックにまとまっている。
フォルムに目を移しても、後部から前部にかけての傾斜と側面の各インターフェイスの配置、丸みを帯びたエッジなど、全体的にシャープな印象を受ける。そのほか、各種インジケータには従来の青色LEDではなく、白色LEDを採用しており、天板に描かれたロゴも淡く発光するようになっている。
斬新なデザインの多かったこれまでのモデルに対して、比較的落ち着きのあるものに仕上げているので、ビジネス用途としても問題はないだろう。もちろん、インテリアとしても違和感なく溶け込めるデザインだ。
13.3インチワイドのディスプレイは、モバイルノートとしては標準的なWXGA(1280×800ドット)を表示可能。4セルバッテリにウェイトセーバ搭載時の重量は2kgで、バッテリ持続時間は約2.1時間とまずまず。万が一の際に備えて、本製品では急速充電が可能なHPファスト・チャージ・テクノロジを採用したスマートACアダプタを付属している。これは主に日本HPのビジネス向けラインナップで提供されていたACアダプタで、90%充電まで約1.5時間でOKとなっている。
キーボードは、デスクトップ並みのフルサイズキーボードで、キーピッチ19mm、キーストローク2.5mm。打鍵感は従来より軽くなっているように感じた。
静電式で軽く触れるだけで音量調節などが行えるタッチ式コントロールボタン、便利なスクロールバーを備え、マウスを使用するときはオンとオフを簡単に切り替えられるタッチパッドなど、デスクであっても外出先であっても快適に操作することが可能だ。
タッチ式コントロールには無線LANのオン/オフボタンも備えており、接続を瞬時に切り換えることができるので、外出先の無線LANスポットでもこまめに切断することで電力消費を抑えることが可能だ。なお、レイアウトの変更により、これまではキーボードの上部にあったスピーカーが前部側面に移動している。その分コントロールボタンのスペースが広くとられており、今までのモデルよりタッチがしやすくなっている点もいい。