パソコンが家庭に普及しだした頃、まだ主流は性能面や価格面からデスクトップ型が主流だった。家庭に1台のパソコンはみんなが使えるリビングに置かれることが多く、リビングパソコンあるいは家族でシェアすることからファミリーパソコンなんて名称で呼ばれた。今回はこうしたリビングパソコンを現代の視点から見直すというストーリーで、ASUSの「M51Sn」を紹介していこうと思う。
リビングパソコンってどう使ってた?
昨今、パソコンの主流はノートブックパソコンになりつつある。もちろん高性能としてのデスクトップパソコンは健在だが、使う場所を選ばない、コンパクトで場所をとらないという理由から、売れ筋はノートパソコンへと移ってきている。リビングに置くパソコンがノートブックパソコンに変わったらどんな変化が起きるのだろうか。例えばリビングパソコンがデスクトップ型だった場合、もちろん持ち運びはできない。そしておそらく壁際に置かれているのではないだろうか。ふり返ればあまりくつろぎながら使うイメージではなかったのではないだろうか。ノートブックパソコンに買い替えて大きく変わるのはココだ。ノートブックパソコンなら、リビングの中央で、ラグに座りながらくつろいで、家族みんなでのぞき込むように利用できる。
ここまではノートブックパソコンとして一般的な話。リビングで使うという観点から製品選びをしていくと、リビングでの使い方に合った仕様、そして"みんなにとって便利"な仕様であることがポイントになってくる。ではASUS M51Snが備えるリビング向け仕様、みんなに便利な仕様を紹介していこう。
美しさと使いやすさが融合しているASUS「M51Sn」
まずはASUSの「M51Sn」がどんなノートブックパソコンなのかを写真からチェック。
液晶ディスプレイサイズは15.4インチワイド。このくらいの大画面がみんなでのぞき込む時にも見やすいところ。パネルの解像度は1440×900ドット。15.4インチサイズのパネルではまだまだ1280×800ドットあたりが一般的で、ひとつ解像度の高いM51Snなら、Vistaのサイドバーガジェットを使う時、写真の加工をする時など、快適に感じるところがある。また、輝度も高く、色艶も鮮やか。これは光沢タイプのコーティングが施されている効果。これに加え、M51Snの表示機能にはASUS独自のビデオ高画質化ソフトウェア「Splendid」が加わる。Splendidは色調補正を行うソフトウェアであり、くすんだ映像も鮮やかに、黒飛びすうような暗いシーンでもディテールをはっきりさせるといった機能を持っている。ホームビデオを観るようなこともリビングノートでは当然想定されるわけで、こうした機能もM51Snをリビング向けとしてオススメしたいポイントだ。
1440×900ドットの高解像度パネル。光沢タイプで艶のある発色もリビング向けに最適だ。チルト機能付きのウェブカメラも装備 |
Splendidは、ビデオ再生時に色調補正を行うソフトウェア。Gamma/Vivid/Theater/Softというプリセットに加え、「My Profile」で自由に設定することも可能だ |
キーボードはM51Snの特徴でもある。一般的なノートブックパソコンのキーボードレイアウトと異なり、10キーを加えたデスクトップパソコン風レイアウトを採用している。お父さんの表計算ソフトにも、お母さんの家計簿ソフトにも、この10キーの搭載が入力を手助けしてくれる。そしてこれまでデスクトップ型を使っていた方のリプレース、デスクトップ型が混在しているような場合などはとくに、キーボードレイアウトの違いからくる違和感が解消されること間違いない。パームレスト中央にはタッチパッド。左右のクリックボタンの真ん中には指紋認証センサーも搭載している。後で詳しく紹介するが、この指紋認証センサーを活用すると、1台のパソコンを家族でシェアすることがとても簡単になる。
ノートブックユーザーのなかには表計算のために10キーを用意するユーザーも多い。しかしASUS M51Snは10キーを備えた日本語104キーボードを搭載。スマートなのはもちろんやはり便利 |
10キーを加えているが、キーピッチは一般的なノートブックと同等。10キー部分は横3列のレイアウトだが、数値入力の上での利便性は損なわれていない印象 |
M51Snはインタフェースも充実している。とくに豊富なのがディスプレイ出力。一般的なアナログRGBはもちろん、Sビデオ出力も備えているし、DVIによるデジタル出力も備える。最近の薄型テレビでは、PC入力としてアナログRGBを備える製品も多く、またデジタルDVIは、変換コネクタを通じ手持ちのテレビへHDMI接続することができた。ちょっと大画面で観たいストリーミングコンテンツやスライドショーなどのPCコンテンツ。テレビとの親和性もリビングのパソコンには重要なポイントだ。
前面には、ラッチ左に無線LANオンオフスイッチ、ラッチ右にオーディオ入出力、右端にはUSB2.0とSD/メモリースティック/xDピクチャーカードに対応したメモリカードスロット |
背面にもUSB2.0×2ポートを備える充実のインタフェース |
真の姿はオールマイティなハイスペックノート
次は性能面をチェック。M51SnのCPUはインテルCore 2 Duo プロセッサー T8100。インテルの最新デュアルコアプロセッサーで、動作周波数は2.1GHzに達する。また、グラフィックスチップはNVIDIA GeForce 9500M GSを搭載している。このGeForce 9500M GSは最新のDirectX 10をサポートしており、最新3Dゲームも楽しめるほか、HDビデオの再生支援・高画質化機能も備える。これらを組み合わせたM51Snは、ノートブックパソコンとしてのパフォーマンスもかなり高く、写真・映像の編集・加工から、3Dゲーム、HDビデオの視聴……etc. デスクトップパソコンにも匹敵する様々な使い方が可能だ。そのほかメモリは2GB、HDDは160GB、次世代のIEEE802.11n無線LAN機能も備える充実したスペックだ
そしてソフトウェア。OSはWindows Vista Home Premiumで、これにオフィススイートとしてマイクロソフト Office Personal 2007がプリインストールされている。ASUSはパーツメーカー、というユーザー層からはソフトウェアバンドルは最小限じゃないの? と思われがち。しかし実際は基本をおさえたバンドル構成。オフィススイートやCD/DVDライティングソフトなどのニーズの高いソフトはしっかりインストール済みで、この点からもお得感が高い。