日本HPの「HP Pavilion Notebook PC」2008年春モデルのラインナップのうち、スタンダードにあたる「dv6700/CT」は、大地から草木が一斉に芽吹く様をモチーフにした「mebae(芽生え)」と、池に生じる水面の波紋をモチーフにした「shizuku(雫)」の2つの美麗なデザインもさることながら、豊富なカスタマイズメニューを用意しているのが最大のポイントだ。

美しいデザインのHP Pavilion Notebook PC dv6700/CT

特にCPUは、コストパフォーマンスの高い「Celeron 540」を最小構成に、セレクションメニューとして「Core2 Duo T7250」「同T7500」、さらには最新の45nmプロセスで製造された「T9300」も用意しており、構成次第では"ハイエンド"として十分な性能を発揮することが可能だ。

逆に、Celeronを搭載した場合、グラフィックの強化をはじめとした、高性能なオプションの選択肢が減ってしまうため、最低でもT7250を選択するようにするといいだろう。

今回の試用機にはT7250かつ2GBのメモリが搭載されており、「Aero」をはじめとするWindows Vistaの新機能およびHome Premiumのエンタテイメント機能をストレスなく使用することができた。1つの基準として、以下に「Windows エクスペリエンス インデックス」のスコアを示すので参考にしていただきたい。

Windows エクスペリエンス インデックスのスコア

チップセットには、最小構成でグラフィック性能を強化したモバイルIntel GM965 Expressが搭載されるのだが、厳密にはDirectX 10に対応しているわけではないので、CPUにCeleronを選択したときと同様、次世代DVD対応ドライブを選択することができない点は注意してほしい。もちろん、モバイルIntel PM965 Expressチップセットをベースに、DirectX 10をサポートしたNVIDIA GeForce 8世代のモバイル向けGPU「GeForce 8400M GS」を搭載するオプションが用意されているので安心だ。

ただし、DirectX 10世代ではあっても、8400M GSは同シリーズの中でローエンドに位置しているので、DirectX 10対応の最新3Dゲームがバリバリ動くというわけではない。一方で、同GPUには、ブルーレイおよびHD DVDのHD映像再生を支援・高画質化する「PureVideo HD」という機能を備えており、再生時の負荷を軽減するとともに、バッテリーの“減り”を抑えることができる。動画の視聴をはじめとしたエンタテイメント機能を満喫するには、十分なスペックといえるだろう。

Core2 Duoと8400M GSを搭載することで選択できるのが、次世代DVDに対応した光学ドライブだ。試用機に搭載されていたのはソニーNECオプティアークの「BC-5500A」(※)。BD-ROM読み取り2倍速、DVD-ROM8倍速、CD-ROM24倍速で、ブルーレイディスク以外のすべてのメディアへの書き込みに対応する。実勢価格は49,980円前後なので、アップグレード価格21,000円という安価でブルーレイドライブを搭載できる点が嬉しい。

※あくまでも試用機に搭載されていたドライブになります。製品選択時には異なる場合があります。

また、「dv6700/CT」は、標準で有線および無線のネットワーク機能を備えているが、CPUにCore2 Duoを搭載することで、高速Wi-Fi規格「IEEE802.11nドラフト」およびBluetooth機能が標準内蔵となる。