KDDIとイオンエンターテイメントは17日、人気アーティストのライブが映画館で楽しめるライブビューイング「Live’Spot」の発表会を開催した。発表会では、品川庄司の品川祐、水沢アリー、しずるを交えて、実際の映像体験を観賞してのトークセッションが行なわれた。ここでは「Live’Spot」のサービスの解説を中心に当日の模様をリポートしよう。
KDDIの人気アーティストを配したコンテンツというと、auユーザー向けの音楽ライブ配信サービス「au Exclusive Live」がおなじみだが、今回、映画興行を行なうイオンエンターテイメントと組んで映画館でのライブ中継サービスが実現した。
音楽のライブは会場の臨場感と迫力ある音響が楽しめるものの、「チケットが取れない・値段が高い」「ライブ会場になかなか行けない」「人混みでゆっくり楽しめない」などの悩みがある。しかし、この「Live’Spot」では、これまでのライブでありがちな悩みが解消され、近くの映画館でリーズナブルに臨場感あふれる映像と音響で座って楽しめるという。
映画館での上映やチケットなどの興行面はイオンエンターテイメントが担当し、KDDIはコンテンツの配給やプロモーション活動、サービスサイトを使ったファン同士の交流の場の提供を行なう形になる。また、「Live’Spot」サービスのスタートにより、これまでKDDIが提供してきた「au Exclusive Live」を「Live’Spot」に統合するとのことだ。
KDDI社内では喧々諤々の議論に
発表会では、KDDIの商品統括本部サービス企画本部長の片岡浩一氏が登場。片岡本部長は、音楽業界におけるライブ市場の活性化と映画館で映画以外のコンテンツを上映するODS(Other Digital Stuff)市場の登場で、音楽を映画館で配信するサービスに可能性があると説明。片岡本部長は「Live’Spot」について、「このサービスの企画が上がったとき、ニーズはあるのかと社内で喧々諤々となりました」と話した。
しかし、Hi-STANDARDやスキマスイッチ、平井堅、BOYFRIENDなど人気アーティストのライブを配信して音楽ファンの注目を集めたことが、「Live’Spot」としてサービスをスタートさせるきっかけになったという。また、「Live’Spot」を立ち上げたことで、これまでauユーザーのみを対象にしていたライブ配信サービスを一般のお客様向けに広げられたとのこと。
イオンエンターテイメントでは、ODS事業の中でも音楽のライブは特に人気が高いものと位置づけている。片岡本部長に続いて登壇したイオンエンターテイメントの大山義人営業本部長は「「Live’Spot」では、系列の映画館の音響システムを使って5.1chの迫力の音質でライブ会場と違わない音楽環境が提供できる」と強調。「人気アーティストのライブを定期的かつ継続的にお送りできるサービスです」と語った。