9月にPhenom II X2/X4/X6の新製品が発表されてからほんの2カ月強、新しく「Phenom II X6 1100T BE」と「Phenom II X2 565 BE」がそれぞれ発表された。もっとも現時点ではまだ発表のみで、製品発売は12月10日という事になっており、今週末の秋葉原には登場することになると思われる。

Photo01: Phenom II X6 1100T BE。OPNはHDE00ZFBK6DGR

Photo02: Phenom II X2 565 BE。こちらはHDZ565WFK2DGM

今回発表になった2製品の主な特徴は表1に示す通りである。それぞれ2コア及び6コアの最上位製品という扱いで、どちらも倍率アンロックのBlack Editionとして登場である。

■表1
モデル Phenom II X6 1090T BE Phenom II X4 565 BE
コア数 6 2
動作周波数 通常 3.3GHz 3.4GHz
ターボ時 3.7GHz -
L2キャッシュ 512KB×6 512KB×2
L3キャッシュ 6MB 6MB
TDP 125W 80W
米国価格 265ドル 115ドル
店頭想定価格 24,980円 11,000円

といっても見た目は従来の製品と変わらない(Photo01,02)。余談ながら、サンプル配布用パッケージがちょっと変わった(Photo03)のが目を引くところだ。

Photo03: これはあくまでも評価CPU用の配布用パッケージで、一般に流通するものではない。従来は紙箱製、その前は黒の薄型パッケージだった。色が緑、というのがいかにも。

CPU-Z、及びWindowsにおける認識をPhoto04~Photo09に示すが、まぁ順当というか、特に不思議なものはなく、それぞれ単純にPhenom II X6 1090T/Phenom II X2 560を1bin(100MHz)だけ高速化した、というものである。

Photo04: 流石にちょっとCore Voltageは高め。RevisionはPH-E0。

Photo05: Windowsからも普通に認識される。

Photo06: ProcessorのScoreは7.5。

Photo07: こちらはPhenom II X2 565。Core Voltageも1.236Vと低め。ちゃんとL3は6MBある。

Photo08: こちらもWindowsからも普通に認識される。

Photo09: ProcessorのScoreは6.7。流石に2コアだとこんなものである。

ということで、どの程度の性能かを確認してみたいと思う。今回は比較対象として、筆者の私物のPhenom II X6 1090Tと、先日発表されたにも関わらずまだ評価を行っていなかったPhenom II X4 970を用意した(Photo10~12)。

Photo10: Phenom II X4 970。Core Voltageは1.356Vと丁度2つの中間。

Photo11: やっぱり当たり前の様に普通に認識される。今回テストした中では最高の動作周波数のプロセッサとなる。

Photo12: Processor Scoreは微妙にPhenom II X6 1100T BEに追いつかず、7.4。

その他のテスト環境は表2に示す通りである。ちなみにグラフ及び以下の文章中の表記は、

Phenom II X2 565 BE X2 565
Phenom II X4 970 BE X4 970
Phenom II X6 1090T BE X6 1090T
Phenom II X6 1100T BE X6 1100T

とさせていただく。

■表2
CPU Phenom II X2 565 BE
Phenom II X4 970 BE
Phenom II X6 1090T BE
Phenom II X6 1100T BE
M/B ASUSTeK M4A89TD PRO/USB3
Driver AMD Chipset Driver V3.0.765.0
BIOS BIOS 1006
Memory CFD W3U1600HQ-2G PC3-12800 CL9 2GB×2
Video AMD Radeon HD 5870 Reference
Driver ATI Catalyst 10.11
HDD HGST Deskstar HDP725050GLA360 500GB×2 (RAID0, NTFS)
OS Windows 7 Ultimate 64bit 日本語版
.NET CLR 2.0.50727
Java 1.6.0_22 / Runtime 17.1-b03