マイクロソフトは、2010年前半に投入するMicrosoft Office 2010製品群の概要について説明するとともに、開発中の製品のデモンストレーションを交えて紹介した。
Microsoft Office 2010は、Officeの最新バージョンで、同社内では「Wave 14」と呼ばれる次期ビジネスアプリケーションの中核製品に位置づけられている。
Wave14と呼ばれるOffice2010関連製品群。SharePoint、Visio、ProjectからはOfficeの名称が取れた |
Office 2010をはじめとするビジネスプロダクティビティの考え方 |
マイクロソフトの業務執行役員インフォメーションワーカービジネス本部・横井伸好本部長は、「PC、携帯電話、ブラウザで最高水準の生産性を実現したのがOffice 2010。PC、携帯電話、テレヒという3つのスクリーンと、オンプレミスとクラウドという2つの環境において、”3と2”を自由に組み合わせて利用できるのが特徴。オンプレミス(ユーザー設置型)向けしかないソフト、クラウドしかないベンダーとは一線を画している製品」とした。
Microsoft Office 2010の製品構成は、ボリュームライセンスで提供される「Office Professional Plus」「Office Standard」の2製品、パッケージ版として「Office Professional」「Office Home & Business」「Office Personal」の3製品のほか、Netbookなどに供給される2年間の使用期間限定製品の継続投入も検討しているという。
Officeの開発コンセプトには、ひとつの仕事を複数の人たちが共同で行うために妥協のないコラボレーションを実現する「よりより共同作業」、必要な情報をピックアップし、思い浮かんだことを形にするとともに、情報からの鋭い洞察を支援する「アイデアの実現」、PCや携帯電話、ブラウザといった3つのスクリーンとクラウド環境において、相互に互換性を持ち、さらにシームレスに活用できる「どこでも使えるOffice」、IT管理者のコスト削減要求に応えるとともに、セキュリティ、パフォーマンスでも威力を発揮する「実用的な生産性プラットフォーム」といった5つの観点があるとする。
「個々のアプリケーションを機能強化するというこれまでの延長線上の進化ではなく、携帯電話やブラウザでの利用も可能にした新たなレベルのコミュニケーションとコラボレーションを可能とするソフトウェアである」と位置づける。
また、SharePoint 2010との連携を強化することで、よりコラボレーションを強化しているのが特徴となっている。「SharePoint 2007で実現したポータル、ソーシャルネットワーク、コンテンツ管理、検索、可視化と分析(BI)、柔軟性と拡張性といった6つの機能セットを、SharePoint 2010ではさらに強化。SharePoint以外のコストをかけずに6つの機能を利用でき、さらに新たな教育投資をすることもない。ユーザーの生産性を高め、IT管理者にコスト削減の効果をもたらし、開発・生産においてもVistual StudioやSilverlightで統合した環境で行えるというメリットがある」などとした。