マイクロソフトは12日、スマートフォン向けOS「Windows Mobile 6.5」を搭載する「Windows phone」が国内でも出そろったのを受けて会見を開催。現状と今後の取り組みを解説した。マイクロソフトの代表執行役副社長コンシューマー&オンライン事業部担当堂山昌司氏は、「ぜひWindows phoneでエンジョイしてもらいたい」とアピールする。
Windows Mobile 6.5は、スタートメニューやTODAY画面を刷新し、アイコンサイズも大きくすることで、簡単に指で操作することができるようなUIを取り入れたOSだ。それまでは「PDAの延長線上」(コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部モバイルコミュニケーション本部長 越川慎司氏)でスタイラスを使った操作を前提としていた。しかし、iPhoneの登場もあって指を使ったタッチパネルの操作が普及。越川氏も「日本ユーザーの片手でそうするというニーズには応えられなかった」と指摘する。
さらにWindows Mobile 6.5ではパフォーマンスの向上を図り、「自信を持って"サクサク"動くと紹介できる」(越川氏)ほか、バッテリー駆動時間も20~30%向上したという。
またWebブラウザのInternet Explorerを強化し、「PCで培ったブラウザのテクノロジーを持ってきた」(越川氏)ため、PCサイトのレンダリング性能が向上し、Flash Lite 3.1によるマルチメディア再生機能なども搭載している。越川氏は、「スマートフォンユーザーの6割がPCサイトを見たいからスマートフォンを利用している」という調査結果を引用し、「PCサイトの再現性にこだわった」と話す。
マイクロソフトは、現在「3スクリーン+クラウド」という戦略を描いており、3スクリーンの内の1つであるスマートフォンは、「ほぼ24時間ネットにつながっている」(同)ことからクラウドとの親和性が高いとして、クラウドサービスも強化。「My Phone」サービスでは、スマートフォン内の画像やアドレス、カレンダーなどのデータをインターネット上に同期できる。同期した画像はPCで閲覧したり、Facebookで共有したりといった連携が簡単に行える。