もしも今、20代だったら学びたいこと
中島――片山さんは現在30代ですが、もしも今20代だったら、どんなことを学びたいですか?
片山氏――経営者の方に密着できる会社に就職して、経営者の方の考え方を学びますね。大きな企業よりも、小さな企業を選ぶと思います。より経営者目線を知ることができますから。
今後は、起業する人・経営者は増えていくと考えています。もっと早くから経営者の方の考え方を知っていれば、もっと早く独立していたでしょうね。今の仕事はとても生きがいを感じていますし楽しいので、もっと早く起業すれば良かったと思っています。
あとは、語学を学んでおくと良いですね。最近、6か国語を話せる人を雇ったのですが、話せる言語が多いと、それだけ話せる相手が増えることになります。語学力があれば、もっと海外に出て行っていたでしょうし、海外に出ると日本の良いところや良くないところ、海外の良いところや良くないところが見えて、視野が広がります。視野が広がると、発想が変わるので楽しいです。今行っている顧問型の金融コンサルティングサービスも、アメリカ人と話していて思いついたアイデアなのです。
アメリカなどでは、トラスティ(管財人)がいて高いレベルの金融サービスを受けています。企業にとっての10年は長いので、長い期間資金がロックされるというのはリスクが高い。10年以内になにが起こるかわからないですからね。それなら、トラスティと相談しながら自分で管理できる方が強いと感じました。
中島――アメリカやヨーロッパなどでは、プライベートバンクやファミリーオフィス、トラスト(トラスティ)などが広く知られていますよね。日本のプライベートバンカーとアメリカなどのプライベートバンカーでは、サービスにも差があると思います。少なくとも、商品を売り込んできたりはしませんからね。日本と海外にも情報格差はありますから、海外に出て視野を広げることは有意義だと思います。やはり足を運ばないとわからないことは多いですから。「日本はもうダメだから海外に出る」というのは賛同できないですが、視野を広げたり発想を変えたり、友人を増やすのは楽しいですよね。
最後に、今後、片山さんが実現したいことを教えてください。
片山氏――同じ志の仲間を増やすことと、社員のスキルアップにも力を入れていこうと思っています。最近は、保険代理店に弊社の金融コンサルティングのノウハウを提供し、チームで一緒になって高い品質の金融サービスを啓蒙していく準備をしています。2021年もコロナの影響は続くでしょうから、そんな状況下でも財務を強くし、顧問先の事業を継続・発展させるために貢献していきたいですね。