音楽業界でバンドとしての評価が向上

――こうやって毎回いろんな音楽を分析したり、一流アーティストの方とセッションすることで、関ジャニ∞の皆さんは知識や技術を吸収していくわけですよね。その結果、彼らの音楽活動に還元されているような部分もあるんですか?

音楽活動へどこまで還元しているかは正直、自分には答えられないように思います、すみません。でも、音楽業界の方に聞くと、彼らの演奏技術の向上はものすごいそうです。毎週違うゲストの方の曲を演奏しなきゃいけないってものすごいプレッシャーだと思うんですけど、それを個人練習、全体リハ、そして本番と千本ノックのようにこなしていくことが、バンドとしての評価を高めている一因のような気がします。

――そんな関ジャニ∞さんのこの番組における魅力はどんなところでしょうか?

音楽のプレイヤーじゃないと噛み砕けない高度なテーマをひも解いてくれますし、一方でそれほど詳しくない方でも分かりやすいように初心者目線に近づいて「ここどうなんですか?」って聞いてくれる役割も果たしてくれるんですよね。さらに、そこに音楽知識満載の古田さんがかぶせていくという構図が番組の個性かな、と感じます。

――まさにこの番組の趣旨に沿ったMCですね。

それは、彼らがこの番組をどういう風に進めていくのがいいのかということを常に考えてくれていて、ホストとしての役割がどんどん磨かれていった結果だと思います。スタジオ展開によって、ゲストのアーティストさん側も「こういうことを聞いてくれるんだ」「ここを掘ってくれるんだ」と共感を持ってくれて、それがセッションにもつながっていく気がします。ギタリストのSUGIZOさんが出演された時、「関ジャニのメンバーはリハーサルの時に、演奏面の提案をしたら、すぐに反応してくれる」と評価していました。そして、スタジオで楽しく話を広げてくれたかと思えば、セッションはカッコ良くバシッと決めてくれるので、そのギャップがまた良いですよね。

エンディングの台本に書かれていたのは…

――7月8日の放送で、渋谷すばるさんが最後の出演となりましたが、番組初となった生放送のスタジオはどんな雰囲気でしたか?

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生放送が行われたテレビ朝日=東京・六本木

番組冒頭で渋谷くんが言った“全てをありのままお伝えできれば”を、メンバーがそれぞれのやり方で見せてくれたと思います。生放送の緊張感はあっても、力むことなく自分の思いをトークや演奏で表現したのかなと。制作サイドとしても、14年を共にしてきた彼らの節目の回に余計な演出は極力控え、彼らのストレートな感情を、うまく番組としてお見せできればと考えました。

――自分たちで選んだ楽曲を最後の7人で生演奏、そしてエンディングへの流れが、特に印象的でした。

最後の「LIFE~目の前の向こうへ~」という曲は、担当ディレクターと相談の上、細かいカット割りはせずに、現場で一番撮るべきモノを見せようと決めました。その結果、あのような演奏シーンになりました。これが正解だったのかどうかは分かりませんが、そんな思いに応える技術スタッフのスゴさも身内ながら感じました。エンディングについても、尺は1分と自分が決めただけです。台本には「7人の時間は残りわずか。テレビ的な段取り進行ではなく、皆さんのリアルな姿、雰囲気をそのまま視聴者の方に届けてほしいです」とだけ書きました。