番組が終盤に入ると、トークは武田のプライベートへ。武田が独身貴族を貫いてきたが、2020年7月に結婚した理由を語ると、PORINが「奥様の好きなところベスト5とか」とうながし、すかさず鷲見が「ベスト3でいい」と訂正を入れる。
このやり取りに、武田は「ちょっと待って。それは俺が言う。『5個も聞いてらんない』ってことでしょ」と苦笑い。ただ、このくだりで出演者に自由を与えて臨機応変なフリートークが行われている様子がうかがえた。
武田は「やっぱ笑顔ですよね。笑ってくれる人って男にとって大事なんですよ。かのマリリン・モンローは、あれだけキレイなヘアメイクでドレスを着ている人が『女の子の最大のアクセサリーは笑顔よ』って言ったんですよ……ためになるでしょ?」と自信たっぷりにうんちくを話し始めるが、またも女性陣は「………」と無言の冷たい反応。
この反応に武田は、「本日最後の“ドーナツ現象”をお届けしました」と勝手に番組を締めて笑いにつなげた。しかし、武田のようにゲストの男性がポツンと取り残される“ドーナツ現象”は、今後も番組の笑いどころとして定着していくのではないか。
さらに、ヒコロヒーが「鷲見さんは旦那さんのどういうところが好きですか」と話を広げる。この振りに、鷲見は「ずっと楽しいんですよね。一緒にしゃべっていて飽きない。『この人とだったらずっと異性として好きでいられるんだろうな』っていう気持ちでいられたんで結婚しようと思いました」「(ケンカは)めちゃくちゃします。ただ『ケンカしたときに話し合えるかどうか』ってすごい大事だなって。(夫は)ちゃんと話せる人」と赤裸々にコメントした。
■プライベートを話しまくるMCたち
愛妻家のアルコ&ピース・平子祐希が出演した前回放送でも、鷲見が新婚夫とのキス事情、水野が夫の変人エピソードをそれぞれ語っていた。MCの4人はプライベートを含むトークを求められ、それに応えているのだろう。
だからこそ放送後、ネット上に彼女たちのコメントをピックアップした記事が掲載されているし、それこそが女性グループのトーク番組が増えている理由の1つと言える。深夜帯の新番組ながら『ドーナツトーク』が早くも存在感を見せているのは、そんな話題性によるものではないか。
エンディングではドーナツ会員の「頑張った自分へのご褒美」を紹介。それぞれ顔出ししながら「焼肉」「推しの動画を見まくる!!」「1粒1,000円のチョコレートを買う」「ゆるキャラに癒やしてもらう」「フライドポテトを食べる」「デパコスを買う!」を挙げて番組は終了した。最後までドーナツ会員の参加感を高め、視聴者に「女性の番組」と印象づけるスタッフの丁寧な仕事ぶりが光っている。
ちなみに、次回のゲストは王林。ここまではA.B.C-Z・河合郁人、スピードワゴン・小沢一敬、アルコ&ピース・平子祐希、武田真治と男性ばかりだったが、「女性もアリ」だったのだ。女性の出演時は『グータンヌーボ』(カンテレ・フジテレビ系)にリモートの一般女性50人を加えた拡大版のような仕上がりになるのだろうか。
「日曜の夜更けにゆったり見られる自然体のトーク番組」という点では、女性にとっていいのはもちろん、男性にとっても癒やしの番組になりそうなムードが漂っている。
■次の“贔屓”は……まさかのコント! カリスマ・藤井 風の初冠番組『藤井 風テレビ』
今週後半放送の番組からピックアップする次回の“贔屓”は、30日に放送されるテレビ朝日系バラエティ特番『藤井 風テレビ with シソンヌ・ヒコロヒー』(24:00~)。
現在の音楽シーンを席巻するアーティスト・藤井 風の初冠番組で、今回が2週連続放送の2回目となる。前回放送では楽曲披露と見せかけていきなりコントを連発し、視聴者を驚かせたが、今回はどんなサプライズを用意しているのか。
藤井風本人だけでなく、アーティスト全体のバラエティ出演や冠番組における可能性も含めてチェックしていきたい。