3つ目のテーマは、「俳優やってました」。11番目の映像は、00年5月の『天気予報の恋人』で、矢部浩之が稲森いずみと米倉涼子に告白したシーンがたっぷり放送された。12番目は、01年の『ピッキングトリオの事件簿』にネプチューンの3人が出演。13番目は、01年のサスペンスドラマに大竹一樹が出演。そのドラマタイトルを当てる4問目のクイズが出題され、答えは『昼下がり社宅奥様捜査隊』だった。

続くトークパートでは、岡村が大河ドラマ出演時のプレッシャーを披露し、ここでMCが、かまいたちからハライチにバトンタッチ。交替の意味は最後まで分からなかったことを踏まえると、単に「かまいたちが忙しいから」なのか、それともトークパートに変化をつける意図なのか。どちらのようにも見えた。

4つ目のテーマは、「どっきり映像」。14~17番目の映像として、97年の『スタードッキリ(秘)報告』でネプチューンにゴリラ襲撃、爆笑問題に格闘家襲撃、さまぁ~ずに電流ドッキリを仕掛ける様子が放送された。

続けて岡村の「営業先の社員が全員パンチパーマだったら」というドッキリを放送。ここで「アニキ分にさせられた岡村が子分たちに命令したことは?」という5問目のクイズが出題され、正解は「冷たいコーヒーをください」だった。

続いて始まったのは、ひな壇にいる人を早押しで答える「ひな壇クイズ」。18番目の映像は、03年1月の『最強運芸能人決定戦。』で、6問目の答えは平山あや(速水もこみちの妻)。19番目は、06年の『インパクト!』で7問目の答えは、さくら(田中圭の妻)。20番目は、95年の『今田耕司のシブヤ系うらりんご』で、8問目の答えは山口もえ(田中裕二の妻)だった。

これらは視聴者も真剣に答えを考える「最もクイズらしいクイズだった」とともに、9人にとっては解答でボケを重ねられるコーナーだったのではないか。次回の放送があるとしたら、このコーナーの続投は必至だろう。

■次回はノスタルジーを捨てた企画を

5つ目のテーマは、「もう一度見たい衝撃映像」。21番目の映像は、00年の『めちゃ×2イケてるッ!』で、江頭2:50が佐藤浩市を小突いて土下座。22番目は、03年の『ネプリーグ』で、谷隼人が激怒。23番目は、02年の『力あわせてゴーゴゴー!!』で、マサイ族が名倉の自宅に宿泊。24番目は、01年1月の『新春かくし芸大会』で、ダンスを披露したマルシアが採点の低さに怒って退場。25番目は、02年公開の映画『ニューヨークの恋人』の宣伝で来日したメグ・ライアンに女装した名倉のモノマネ映像を見せた。

26番目は、12年7月の『FNS27時間テレビ』。ここで「『サライ』を歌唱中、上から落とされたタライにブチ切れた大竹が何をした?」という9問目のクイズが出題され、答えは「タライを投げ返したと思われる」だった。

クイズの結果、優勝はナインティナインで、コンビで行く熱海ペア旅行と番組特製ペアウォッチを獲得。ベテラン芸人イジリとしては、もっと強烈なものかバカなもので良かったのではないか。今回はアーカイブ映像に力を入れなければいけなかった分、クイズ周りの演出をもうひとひねりする余裕がスタッフサイドになかったのかもしれない。

エンディングトークでは、まず太田が「レギュラーにしようよ、毎週。『バイキング』が終わるみたいだから」と切り出し、三村は「ひな壇の当てるやつ楽しい」、大竹は「もっとやりたいな」と前向きに反応。さらに、堀内が「太田さんが生放送の途中でピンマイク切られちゃうことがよくあったから、口パクの太田さん特集やりたいよね」と話を広げた。最後も矢部が「次(の放送)あったらいいんじゃない?」と続けるなど、第2弾をにおわせるトークを繰り広げて番組は終了。

トークテーマは5つ、アーカイブ映像は26本、クイズは9問。2時間の中でテンポよく詰め込まれていた感があり、飽きさせずあっという間だった。しかし、だからこそ9人は「アーカイブ映像がメインだから」とみなしたのか、良くも悪くもいつも通りのテンションで、うまさは感じても熱気は感じられなかった。

次回の放送についても前向きに語っていたが、「本気でそう思っているのかな?」と疑ってしまったのも事実だ。そんなテンションの低さは、第1弾で手探りだからなのか、それとも、「アーカイブ映像を使った番組という後ろめたさが頭のどこかにある」からなのか。

その意味で今回の放送は、「4組のネームバリューが掛け算のように相乗効果を生んだ」とは言い難い。だからこそ、次回はアーカイブを使わずにこの9人で新たなものを見せてほしいし、それができればノスタルジー以外の楽しさをもっと感じられるだろう。

■次の“贔屓”は……初出演の三谷幸喜がどんなコメントを?『情報7daysニュースキャスター』

『情報7daysニュースキャスター』三谷幸喜(左)と安住紳一郎アナ

今週後半放送の番組からピックアップする次回の“贔屓”は、4月2日に放送されるTBS系情報番組『情報7daysニュースキャスター』(毎週土曜22:00~)。

前番組『ブロードキャスター』のスタートから約31年、『情報7daysニュースキャスター』になってから約13年半が経過。土曜夜の生放送情報番組として定着しているが、今春でビートたけしが降板し、三谷幸喜にバトンタッチした。

この日が三谷の初登場であり、どんなコメントやパフォーマンスを見せてくれるのか。「ボケまくっていたと思ったら、いきなりマジメに語り出す」など、つかみどころのないキャラクターだけに、生放送番組出演への期待感は大きい。