15問目はドローンカメラクイズ「これは誰の家?」で、正解はまたもMatt。普通の番組ではありえないこんなかぶせ方も『スクール革命!』のお約束だが、Twitterなどネット上の動きが伸びやすいところだけに、もっと増やしていいのかもしれない。

16問目も同じクイズで、正解はココリコ・遠藤章造。17問目は他チームのポイントを獲得できる横取りチャンスムービー「VRアートで描いているのは何?」で、正解はペガサス。18問目は工場ムービークイズ「何を作っている?」で、正解は春巻き。19問目も同じクイズで、正解はスーツケース。20問目も同じクイズで、正解はタピオカ。21問目も同じクイズで、正解は柔道着。22問目も同じクイズで、正解は東京オリンピックの表彰台だった。

このあたりは「ファミリーでクイズを楽しんでもらおう」という意思を感じられるイージークイズであり、普段この時間帯で放送されている『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』の視聴者層を踏まえたのではないか。

23問目は「360度カメラで撮っているのは誰?」で、正解は荒川静香。24問目も同じクイズで、正解は成田凌。翌日放送のドラマ番宣絡みだったが、内村は「出てくる人がゴールデンは違うね。(普段のように)ゆってぃじゃないんだね」と苦笑い。山崎が「われわれの頭の中に(成田凌さんは)いないのよ」と話を広げると、画面に「普段出ている面々」として、琉球トム・クルーズ、ゆってぃ、Yes!アキト、コネオ・インターナショナルの顔が表示された。熱心な『スクール革命!』ファンなら、「これはフラグかも」と思ったのではないか。

25問目はスカイダイビングムービークイズ「飛んでいるのは誰?」で、正解は南海キャンディーズ・しずちゃん。26問目も同じ問題で、正解はゆってぃ。やはりと言うべきか、レギュラーメンバーは全員すぐに答えられたが、藤原竜也と伊藤歩はなかなか答えられず。令和の今、ゴールデンのド真ん中で、ゆってぃをかぶせられる番組はめったにないだろう。これこそHey! Say! JUMPのファンだけでなく、お笑いフリークたちも当番組を見る理由かもしれない。

27問目は「コナンの声をやってるのは誰?」で、正解はジャングルポケット・斉藤慎二。28問目も同じクイズで、正解はアンミカ。29問目は再び横取りチャンスムービー「Hey! Say! JUMP3人が高難度ダンスに挑戦し、ミスの少ない人を当てる」で、正解は知念侑李の2回。ちなみに山田涼介は3回、八乙女光は14回だった。

これは「3時間でフリを覚えて実演する」というチャレンジ企画だが、アイドルファンへのサービス企画でもあるのだろう。かつて当番組は毎週Hey! Say! JUMPらの歌唱コーナーがあっただけに、それを思い起こさせた。

■『いいとも』を思い出す番組のムード

30問目は再び「360度カメラで撮っているのは誰?」で、またも朝日が「Matt」と答えて笑いを取る中、正解は藤田ニコルで、すべてのクイズが終了。85万7,000ポイントを残したジャニーズチームが優勝し、八乙女が「最新タブレット(15万ポイント)」、知念が「高級包丁セット(30万ポイント)」、高地が「最新ノートPC(30万ポイント)」と、それぞれほしい賞品を獲得した。

最後に映画『ノイズ』の番宣があって番組は終了。アフタートークはゼロであり、クイズをギリギリまで詰め込もうとした様子がうかがえる。2時間の放送で30問もの映像クイズをテンポよく見せていく構成は実に見やすく、ザッピングを防いでいたのではないか。

今回は初のゴールデン特番だったが、「学校をモチーフにした番組」「担任が内村先生で、生徒がレギュラー出演者」「週替わりゲストの講師がクイズやトークを進行していく」という通常放送のコンセプトに触れることはほとんどなかった。たとえば、なぜ出演者たちが学校の制服姿なのか、分からなかった人もいるだろう。

しかしその一方で、“スクール革命!メモ”として「山田涼介はポンコツ扱い」「内村と春日は類似タレント扱い」というテロップを表示するなど、笑いのフォローはきっちり入れていたのが印象的だった。

ちなみに視聴率は個人6.8%・世帯10.5%と、前4週平均をそれぞれ0.5ポイント上回る上々の結果(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。この結果なら次回のゴールデン特番を避ける理由はなく、次回はさらに演出と構成作家が遊び心を効かせた当番組らしさを見せてくれるのではないか。

大物MCを中心に芸人やアイドルが集い、牧歌的なムードでゲームを繰り広げる。しかもMCは進行ではなく解答者側に回っていて……日曜の放送だが、のんびり時間が流れる昼の番組ということもあり、『スクール革命!』を見ていると、ときどき『笑っていいとも!』を思い出してしまう。

だからこそ年2回程度ゴールデン特番で見る分にはいいが、「もしゴールデンのレギュラー帯に移動したら……」と思うと不安を感じてしまう。放送13年弱で培ってきた貴重な財産をどう使っていくのか。Hey! Say! JUMPの3人がアラサーになったこともあり、日テレとしても難しい決断なのかもしれない。

■次の“贔屓”は……物議を醸したコンビニ編以来のジャッジ企画『ジョブチューン』

『ジョブチューン』MCのネプチューン

今週後半放送の番組からピックアップする次回の“贔屓”は、5日に放送されるTBS系バラエティ番組『ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(18:51~ ※一部地域除く)。

次回の放送は、「イオン×超一流料理人&イオン本社・ダイソー本社に突撃訪問!」。イオンの惣菜を超一流料理人が判断するジャッジ企画、イオン本社とダイソー本社を突撃する企画の2本立てで放送される。

『ジョブチューン』と言えば、元日に放送されたコンビニジャッジ企画で物議を醸したばかりであり、同企画はそれ以来の放送。「料理人が食べずに判定しようとして開発担当者を泣かせてしまう」という強烈なシーンに批判が殺到していたが、何らかの変化は見られるのか。

予告VTRでは「イオンはコンビニ超えできるのか?」というあおりフレーズが見られるだけに、今後の企画続行を占う意味も含めて注目しておきたい。