福男を決める3つ目のゲームは、「2択を当てろ福引き3連チャン」。わさび寿司は尾形、ビリビリ水は春日、すね竹刀は尾形、クリーム砲は尾形、バクダン危機一髪は尾形が勝ち、3連勝した尾形が福男に選ばれた。直後、スタジオにプレゼンターの出川哲朗が登場し……やっぱりというべきか、2人は“新旧福男”として対決することに。ただ、尾形があっさり勝ってしまい、「出川は汚れず悔しがる」というオチをつけた。
続く5つ目の賞は、YouTubeなどの動画配信で考案したゲームが話題になった芸人に贈られる「最優秀バズりゲーム企画賞」。さらば青春の光の「ネットニュースクソコメクイズ」、鬼越トマホークの「鬼越喧嘩クイズ」、あむあむWORLD・すたみなの「スリル」がピックアップされ、それぞれ会場で実践された。
ただ、悪口をエンタメ化した前2つが盛り上がった反面、最後の「スリル」は内輪ウケのムードがプンプン。芸人たちだけで楽しみ、視聴者は置き去りで楽しさが伝わらない……平成初期のバラエティに戻ったかのようなムードが漂っていた。しかも受賞したのは、すたみなで、プレゼンターの市川猿之助がトロフィーを贈呈。
最後の賞は、「最優秀話題賞」で、『キングオブコント2021』優勝の空気階段、借金200万円返済のヒコロヒー、実は2人とも結婚していたAマッソが登場した。さらにスペシャルゲストのような扱いで、解散を回避したおぼん・こぼんも登場。見届け人のナイツも駆けつけるなど受賞ムードをプンプンに漂わせたが、プレゼンターの白鵬からトロフィーを贈られたのは空気階段だった。
この結果におぼんが「誰が決めたん?」とキレはじめ、こぼんがおしぼりを投げるパフォーマンスを見せたところで番組終了。キングオブコント王者を振りに使った贅沢なエンディングが見事にハマった。
それだけに感じたのは、「もっと『水曜日のダウンタウン』のネタを絡められる賞があってもよかったのでは?」。自局ドラマを絡めた賞があった反面、自局バラエティを絡めた賞がなかったのは来年に向けたブラッシュアップのポイントなのかもしれない。また、福男のようなバカバカしい企画をもっともっとねじ込めるのではないか。
松本人志はオープニングで、「多分ですけど、今年1回で終わると思う。毎年やるというそんなわけないでしょ」と言っていたが、まだまだ面白くなる要素を秘めた年末特番であり、来年の放送が早くも楽しみだ。
■次の“贔屓”は……放送30年を超えて変化はあるのか? 『はじめてのおつかい』
来週後半放送の番組からピックアップする次回の“贔屓”は、1月8日に放送される日本テレビ系バラエティ特番『はじめてのおつかい泣いて笑って3時間! 新春の大冒険SP』(19:00~)。
1991年の放送開始から30年を超えた日本を代表する特番と言っていいだろう。幼い子どもたちの奮闘と迷走に泣き笑い笑いさせられるだけでなく、時に育児や教育を深く考えさせられる番組としてもすっかり定着した。
30年の節目を超えて何かしらの変化が見られるのか、新年早々の特番放送にはどんな意味があるのかなどにも注目していきたい。