介護休養給付を受けるためには具体的にどのように申請すればよいのでしょうか。家族が近い将来、本格的に介護が必要になるかもしれない予測があるのであれば、給付額や給付期間を事前に知っておくと、心の準備や用意しておくお金の算段、その後の自分たちの生活設計も見直ししておけますよ。
介護休業給付の申請方法
勤務先に下記の書類等一式を提出し、事業主を通じて事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に申請します。介護休業終了日の翌日から2カ月を経過する日の属する月の月末まで、かつ介護休業開始日から3カ月が経過した翌日までに申請します。
(1)介護休業申請書
(2)介護休業給付金支給申請書
(3)介護休業以前および介護休業期間中に支払われた賃金が確認できる書類
(4)介護休業の開始日と終了日、介護休業期間中の休業日数が確認できる書類
(5)介護をする家族の氏名、性別、生年月日、申請者との続柄が確認できる書類(住民票記載事項証明書など)
支給額と支給期間
気になる支給額ですが、「休業開始前の賃金日額×支給日数×67%」で計算できます。支給期間は同じ家族に対して通算93日までで、分割して取得する場合は3回までとなっています。また、支給時期は事業主が申請書を提出してから7カ月以内と定められています。
介護休業給付は最大およそ3カ月支給されますが、この数字は決して長い期間ではありません。その間に、介護する家族の今後の生活の質の維持、自分たちの生活の立て直しを考えなければなりません。
介護は長く続くケースも少なくありません。継続して介護していけるために、補助金は「もらう」ではなく、「活用する」ことに意識を向けて、なんとか介護を乗り切っていってください。
■ 筆者プロフィール: 佐藤章子
一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。