抜群にカッコいい、背負い式ベルトの「ホルスター風」ケース
「よー、おひさ」
「深刻な状況と聞いていましたが、ずいぶんと能天気なご挨拶ですね」
「あのさー、あなたの“胸ドン動画”」
「はぁー? 今すぐブロックしていいですか」
「いやいやいやいやいや、なにそのあれなんというか、ちょっとまえに“拳銃のホルスター”みたいなスマートフォンケース紹介していたでしょう」
「『Phonster X』?」
「あー、それそれ。今すぐ私に貸しなさい」
「病人ならなに言っても許されると思っていませんか」
こんな心温まる交渉で貸してもらった「Phonster X」とは、2017年にクラウドファンディングによる資金調達でAGEというメーカーが製品化したスマートフォンケースです(なお、2019年には同じようにクラウドファンディングで「Phonster Z」のプロジェクトを立ち上げて成立。こちらは2021年7月の時点でもAGEのWebサイトで購入可能だ)。
ハンドガンのショルダータイプホルスターによく似た形状で、その着用した姿は「わお、私服警官!」てな感じになります。背中からベルトを着け、脇の下に“ホルスター”を装着してスマートフォンを収納します。
ホルスターは左右それぞれに装着できるので、片方のホルスターにスマートフォンを、もう一方のホルスターにカギなどの小物や財布、カードなどを収納して持ち歩くことができます。
筆者のような「スマートフォン2台持ち」ならば両方のホルスターにそれぞれ入れて持ち歩くことも可能です。
そうそう、筆者のスマートフォンはUnhertz TitanにしてもTORQUE G03にしても「重量級」モデルですが、Phonster Xのホルスターに入るのでしょうか?
入院先に届いた実物で試してみたところ、「重くても成りは“ほぼ”普通」なTORQUE G03は問題なかったとして、「重いだけじゃなくて成りも尋常じゃない」Unihertz Titanも無事ホルスターに収納できました。
スマホをふところに忍ばせる生活。意外と病院内でも好評
あ、クッソ重いTitanにTORQUEを入れたら“型くずれ”してしまうんじゃない? とご心配の方も多いと思いますが、それは大丈夫。
Phonster Xは「本革」(!)を贅沢に使っておりますので、それはそれはもう頑丈でたとえTitanであろうと容量1万mAh越えのモバイルバッテリーであろうと型くずれすることはございません(その代わりPhonster Xだけで重さが300グラムというね)。
というわけで。
リハビリに励んでいた入院生活の終盤になって、筆者はジャケットならぬ「ジャージの下に」ショルダーホルスターを装着して、ハンドガンならぬ「スマートフォン」を隠し持って病院内を歩き回っていたのでした。
時期的に桜も咲いて暖かくなり始めていたということもあってリハビリ中にジャージを脱ぐ機会も増えていたのですが、そのたびにリハビリの療法士さんたちや病棟の看護師さんたちを「ぎょっ」とさせてしまったのは悪かったなと今では反省しておりますですはい。
ただその一方で、Phonster Xを目にした病院関係者から「おお、これリハビリ生活にいいですね」という意見が聞かれたのは真面目な話、本当です(「あら、ウエイト背負って筋トレ?」という誤解も一部にありましたが)。
この連載でも紹介したように、いまや、入院生活にスマートフォンは必須です。
そして、ジャージで過ごすことが多い入院生活において「スマートフォンをどうやって持ち歩けばいいかな」と内心困っている人も少なくありません。
リハビリ入院生活用という、デジタルガジェット業界から見たらごく限られたニッチ層と思うかもしれませんが、もし、この記事を読んで関心を持たれた業界関係者がいましたら、ぜひぜひご参考のほど。
あ、そうだ。本革もいいのですが「安価で洗濯可能な素材」を望む声が多かったことも併せてお伝えしておきますね。