第1問解答

☖4六角 ☗3四飛 ☖6六角 (解答図)

第81期名人戦の挑戦者は藤井聡太竜王(六冠)でした。この第5局に20歳10カ月の藤井は二つの歴史的記録の更新をかけて臨みました。一つは谷川浩司十七世名人の最年少名人記録(21歳2カ月)。もう一つは羽生善治九段の最年少七冠記録(25歳4カ月)です。どちらも、当時は空前絶後と言われた記録でしが、現代の藤井によって書き換えられました。

図で平凡に☖2三歩☗3四飛☖2六角は☗4四桂で先手よし。しかし、藤井は☖4六角と打ち、☗3四飛に☖6六角と飛び出ました。結論から言うと、先手まだ優勢ではありましたが、簡単な勝ちはありません。この勝負手が奏功して後手が逆転に成功することになりました。

盤寿記念! 木村義雄から藤井聡太まで、名人戦の記録と記憶がここにある

名人戦の歴史と対局を紹介。序章、「名人と名人戦の歴史」に始まり、第1部では「偉大な名人の物語」と称して、第1期~第81期名人戦の名勝負を次の一手形式で紹介。さらに第2部では「天才たちの順位戦」と称して、順位戦の名勝負も一部、紹介しています。 最も歴史ある名人戦は、いろいろなドラマを生んできました。ぜひ読者の皆さまにも対局者になったつもりで、名人戦の名勝負を堪能してほしいと思います。

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