問題をおさらい!
正解はこちら!
【答え】スズキ「スズライト フロンテTLA」
ブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)が製造した初代MINIにそっくりなクルマを浜松の「スズキ歴史館」で発見しました。丸目2灯のヘッドライトに四角いグリル、典型的な2ボックススタイルを持つこのクルマの名前は「スズライト フロンテTLA」です。スズキが1962年に発売しました。
「フロンテ」はスズキの乗用車の名称として1990年まで親しまれました。その名を始めて冠したのが写真の軽自動車です。「フロンテ」は「フロンティアスピリット(業界の先駆者)」に「FF」(フロントエンジン、フロントドライブ)を組み合わせた造語でした。社内公募によって選ばれたそうです。
現在、世界中のFF車が採用しているボール型等速ジョイントを実用化したことでも知られるクルマです。その腕試しにと出場した「第1回日本グランプリ」(1963年、鈴鹿サーキット)の軽四輪車部門(400cc以下ツーリングカー部門)では、ライバルのスバル「360」やマツダ「R360クーペ」を抑えてスズライト フロンテ(ドライバー:望月修選手)が優勝しました。
展示してあるのは日本グランプリを制した車両を復元したものです。カーナンバー「9」のゼッケンやAピラーのチェック柄、丸目ヘッドライトに飛散防止のテープを貼り付けたその姿は、MINIのレースバージョンであるMINIクーパーを彷彿させます。
「スズライト フロンテTLA」の隣に展示してあるクルマもミニにそっくり。こちらはTLAのひと世代前の1959年にデビューした「スズライトTL」です。
大きな居住空間と荷室を持ち、力強い加速性能を兼ね備えた軽乗用車として高い評価を得たモデルで、価格は34.5万円。当初の目標だった月産200台を大きく上回り、1960年には5,824台の生産実績を上げました。
それでは、次回をお楽しみに!