問題をおさらい!

  • 「GT-R」のエンジン職人、何て呼ぶ? という問題でした

正解はこちら!

【答え】「匠(たくみ)」

正解は「匠」です。

日産が世界に誇るスーパースポーツカー「GT-R」の現行型は「VR38DETT」と呼ばれる3.8L直列6気筒DOHCツインターボエンジンを搭載しています。性能は最高出力570ps(419kW)/6,800rpm、最大トルク637Nm/3,300~5,800rpm。同じ日産のコンパクトカー「ノートe-POWER」が積むモーターの性能が最高出力116ps(85kW)、最大トルク280Nmであることを鑑みれば、GT-Rがどれだけパワフルなのかがおわかりになるでしょう。

  • 日産「GT-R」
  • 日産「GT-R」
  • 「GT-R」の馬力は「ノートe-POWER」のほぼ5倍!

日産は現行型GT-Rの組み立てを栃木工場で行っていますが、心臓部となるエンジン本体は横浜工場で生産しています。横浜工場には約3,200名の従業員がいますが、GT-Rのエンジンを組み立てることが許された技術者はたった数名だけ。日産社内で特別な技能の持ち主として認められた「匠」が、1基のエンジンを完成まで1人で担当し、組み上げていきます。

  • 日産「GT-R」
  • 日産「GT-R」
  • 「GT-R」のエンジンは横浜工場で生産されています

組立作業はまさに職人技。性能に影響を及ぼすエンジン内部の部品は、埃や騒音がシャットアウトされたクリーンルーム内で行っています。1基のエンジンを組み上げるのに必要な時間は3.5時間ほど。1日で組み上げられるエンジンは8基くらいです。そのため、GT-Rは量産車でありながら生産台数が限られており、貴重な存在となっています。

GT-Rのエンジンには、1人の匠が細やかなチェックをしながら責任を持って組み上げた証明として、匠の名前が刻まれた金属プレートが装着されています。これこそが、サーキット走行にも耐える信頼性を備えた高性能エンジンの証なのです。

  • 日産「GT-R」

    匠の名前が刻まれた金属プレート

完成したエンジンは栃木工場に送られ、GT-R専用のトランスミッションなどを含めたパワートレインとして新車に装着されます。ちなみに横浜工場では、電気自動車(EV)の「リーフ」やe-POWER車に搭載する電気モーターも製造しています。最高峰のガソリンエンジンと次世代車であるEVの電気モーターが同じ工場生まれというのも、時代の流れを感じさせますね。

それでは、次回をお楽しみに!