問題をおさらい!
正解はこちら!
【答え】サンビーム「レイピア」
正解は、サンビーム「レイピア」です。
サンビームは20世紀初めに自動車を作り始めたイギリスの老舗で、第二次世界大戦前は英仏両国に関係があるタルボやダラックとともにSTDモーターズを結成したあと、ルーツ兄弟が立ち上げていたグループに加入。ここにはヒルマンやハンバーといったブランドもありました。
戦後になってもルーツグループの一員であり続け、ベーシックなヒルマン、上級のハンバー、スポーティーなサンビームという位置づけになっていました。ヒルマンの代表作「ミンクス」は、いすゞ自動車がノックダウン生産していたこともあります。
サンビーム「レイピア」は、このミンクスをペースとしたスポーティーモデル。1955年にデビューしました。車名のレイピアは剣の種類を表す言葉でした。
デザインはフランスで生まれアメリカで活躍し、日本でもたばこの「ピース」のパッケージや不二家のロゴマークなどを手がけた工業デザイナー、レイモンド・ローウィが担当したスチュードベーカーに影響を受けたとのこと。
たしかに、センターピラーのないハードトップ、サイドに回り込んだリアウインドー、テールフィンなど、アメリカ車っぽいディテールが各所に見られます。その一方で、戦前からモータースポーツに積極的に参戦していたサンビームの伝統を受け継ぎ、ラリーでも活躍しました。
1967年にフルモデルチェンジして、モダンなファストバッククーペに一新しますが、佳き時代のイギリスらしさとアメリカらしさが絶妙にミックスしたこの時代のレイピアは、いまでも根強い人気があるようです。
以上、森口将之さんの解説でした。それでは、次回をお楽しみに!