いざ、瞑想に初挑戦!
さて、今回実践する瞑想は、「マインドフルネス(座位の瞑想)」というもの。動きや呼吸に注意を向けることで、「今ここで起きていること」を体感するセッションだという。まず、手首にアロマリキッドを数滴たらしてスタジオの中に。暗闇の中にクッションとブランケットが置かれており、辺りには無数の光る柱が。なんという非現実的空間なんだ。
入り口あたりからなんとなく筆者の頭に中に浮かんでいた、ピンク・フロイドの曲「Echoes」のイメージピッタリ。勝手にテーマ曲に認定。とにかく、新宿の喧騒からはまったく無縁な空気感だ。スタジオ内にファシリテーター(進行役)として座っているスタッフさんの姿を真似て、クッションに乗り胡坐をかいて座ると、照明が落ち真っ暗になってガイダンスが流れ出した。
終わった後に知ったのだが、このガイダンスを担当しているのは、元フジテレビのアナウンサー・大橋マキさんなんだとか。はじめに知ってたらさらにドキドキ感あったかも。また、手首につけたアロマも大橋さんにより調合されたもの。
前半は、ガイダンスに沿って体を左右に動かしたり、深く吸ったり、吐いたり呼吸を繰り返す。途中、息を吸う回数、止める回数、吐く回数などを一気にガイダンスで言われたときには「覚えられん! 」と、思わず声に出しそうになってしまった。
そんなこともあり、前半はなんとなく集中できていない感じだったのだが、掌をお腹に当てて自分の体が体に触れている部分を意識してみたりしているうちに、徐々に没入していく自分。
途中、ガイダンスが止まり、無音(muon)のときが訪れた。シーンと静まり返ったスタジオ内。眼を瞑り、両掌を上に向けて膝にのせ、沈黙のときを過ごす。色んなことが頭をよぎる。仕事のこと。そういえばあれどうなった? あの人全然連絡ないな。終わったら何食べようかな……などと考えているうちに、だんだん没入する感覚に。
眠りにつきたいわけでなく、かといって目覚めているわけでもない。意識が中間地点にいるというのだろうか。まどろんでいる、とも違うこの感覚。瞑想。この感じこそが瞑想なのか。そうなのか! と思ったところで、徐々にスタジオに明かりが灯った。スタジオを出てラウンジに戻ると、スタッフさん出してくれた白湯を飲んで一息ついた。あ~やっぱり、なんだか異世界に行っていた気分かも。
瞑想で得られたのは『気づき』
時間にして30分。結構長く感じたのは、初体験だったこともあるだろう。新しい自分と出逢えたのか? と言われたら、う~ん、それはなんともいえない。むしろ、何かを探すことや見つけるというよりも、自分の息遣い、自分の掌がお腹に触れるぬくもりなど、自分自身がここに存在していることへの『気づき』みたいなものを感じることができた気がした。
自分は自分でいいのだ、という開き直り感(? )ともいえる自己肯定感があったかもしれない。仕事で煮詰まったり、人間関係に悩んだりしたときなど、自分を見失いがちなときには、瞑想の時を過ごすことでその『気づき』があなたを助けてくれるかもしれない。また、きっと何かがリセットされてモヤモヤがスッキリするはず。ちなみに、専用アプリを使って瞑想後の状態を測定でき、筆者の状態は「晴れ」。それを知って改めて晴れ晴れした気分に!
利用は完全予約制。現在、オープンを記念して、料金はWEB予約時にクレジットカードで決済する基本料金(税込1,080円)と、セッション終了後に妥当だと思う追加料金を自由に支払うシステムをとっている。これは、日本初の本格的な瞑想スタジオということもあり、今後の正規料金の参考にするための施策とのこと(※8月末まで。9月1日~通常価格:税込2,160円) 。
「muon」では、海外ではカジュアルに日常生活に取り入れられつつあるという瞑想を、日本でも啓蒙していきたいという。気になった方は、身構えることなく、休日に、仕事帰りに、また営業途中やお昼休みなんかにも、まずは30分、試しに瞑想してみてはいかがだろうか。
●information
瞑想専用スタジオ「muon」(ムオン)
東京都新宿区西新宿1-21-1
明宝ビルディング2F
営業時間:
平日 8時30分~20時
土曜 9時30分~17時
※曜日により異なるため、詳細はHPをご参照ください
定休日:日・祝