【答え】○(本当)
「精機光学研究所」という名前で1933年に創業したキヤノンは、初代カメラの試作機を「KWANON(カンノン)」と名づけました。この名前は、観音様の御慈悲にあやかり、世界一のカメラを創る夢を実現したいと願いを込めたものでした。
やがてカメラの本格発売に向けて、世界で通用するブランド名が必要になりました。そこで、1935年に「キヤノン」という名称を商標として登録。Canonには「聖典」や「規範」、「標準」という意味があります。
1947年には社名を「精機光学工業株式会社」から「キヤノンカメラ株式会社」に変更しました。キヤノンの「ヤ」の字が大文字なのは、全体の見た目の文字バランスを考えて、キレイに見えるようにしたため。「キャノン」では「ャ」の上に空白が出来てしまい、穴が空いたように感じてしまうので、それを避けた名前に変更しました。
キヤノンはその後、カメラメーカーとして培った光学技術を核に事業の多角化を進め、60年代後半に「右手にカメラ、左手に事務機」という多角化戦略を打ち出したことが大きな転機に。世界初の普通紙複写機や、世界最小の小型レーザービームプリンターを世に送り出しました。
カメラについては1987年以降、一眼レフ「EOS」シリーズを次々と投入。デジタル機にシフトしながら、プロモデルからエントリー向けまで幅広くラインナップをそろえ、近年はミラーレスカメラにも進出。2021年には最上位ミラーレス「EOS R3」を発表しています。