• 上川隆也(左)と内田理央 (C)フジテレビ

上川のミステリードラマと言えば、何と言っても10年もの長きにわたって放送された『遺留捜査』(テレビ朝日)だろう。鋭い鑑識眼と偏執的なこだわりを持つ捜査員を演じ、人気を博した。

今回演じる犬頭は、ささいなことも見逃さない鋭さは変わらず、独自の着眼点で事件を解決。しかし、その鋭い目線とは逆に、「犬」への過剰な反応と固執、リアクションを見せ、そのギャップにクスッとさせられる。

また、先日上川自身が制作会見でも話していた「手作りジャーキー」の登場もアクセントになっている。その多種多様でつかみどころのないキャラクターと神出鬼没で予測不能な行動から、目が離せない。

さらに、要所で出てくる犬頭や恵美子の“一言”がいいスパイスとなっていて、物語の後半で効いてくることになる。

個性豊かなメンバーたちにも注目

一方、犬頭とバディを組むことになる恵美子は、天真らんまんで「物件」に夢と憧れを抱くピュアな不動産販売員。間取りを見るのが趣味で、常にキラキラしたキャッチコピーを考えている。犬頭のマイペースな行動に振り回される恵美子だが、この2人の「物件」に対する価値観や考え方の違いと、そこから生じる掛け合いも見どころだ。

ほかにも、普段は笑顔もなく無表情だが、心霊好きで事故物件には異常に反応する室長・雅弘、室長代理の片山、元刑事の探偵・有村と、個性あふれる面々が登場。すべてを分かっているかのように、常にじっと彼らを見つめている犬太を含め、彼らが今後どのように奇々怪々な「問題物件」を解決していくのか。

さらに、雅弘の叔父で大島不動産販売の社長を演じるミステリーの帝王・船越英一郎が、彼らとどのように絡んでいくのか、楽しみだ。

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