視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(12月2日~8日)を発表した。

  • 『モンスター』趣里(左)と『ザ・トラベルナース』岡田将生

    『モンスター』趣里(左)と『ザ・トラベルナース』岡田将生

朝ドラ『おむすび』が中位以下にとどまる

この週は、民放のドラマ作品が目覚ましい活躍を見せた週となった。個人全体のトップ10のうち、実に5作品のドラマが上位にランクイン。特に『モンスター』(カンテレ・フジテレビ系)、『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日)は、それぞれ2位と3位に食い込む好調ぶりを見せている。

『モンスター』は法廷ミステリーの緻密な展開で幅広い層から支持を獲得。一方の『ザ・トラベルナース』は、働き方改革という時宜を得たテーマで視聴者の心をつかんだ。『海に眠るダイヤモンド』(TBS)もコア視聴層で2位と、若年層からの高い支持を維持している。

一方、朝の定番として高い注目度を維持してきた連続テレビ小説『おむすび』が、今週は個人全体で5位、コア視聴層で8位といずれのランクでも中位以下にとどまったのが意外な結果となった。

情報バラエティでは、『日曜日の初耳学』(MBS・TBS系)がコア視聴層で3位と健闘。市川團十郎の出演回が、若い世代の関心を引きつけた。

  • コア視聴層ランキング

  • 個人全体ランキング

『ふてほど』キヨシ役の登場も話題に

個人全体で67.2%を記録し2位を獲得、コア視聴層でも61.7%と安定した支持を見せる趣里主演の『モンスター』。法廷ミステリーという普遍的なジャンルでありながら、独自の展開で視聴者を魅了している。

第8話は、16歳の少年4人が引き起こした強盗致傷事件の真相に迫った。優等生の栗本颯(坂元愛登)が指示役として、闇バイト組織の元締め「キング」との関わりが疑われる中、亮子(趣里)が弁護を引き受けることになった。教師である栗本の母親は息子の潔白を信じていたが、制服のポケットから発見されたあるものによって事態が大きく動くことになる。

栗本と被害者の清美(石野真子)との間にある情報が浮上し、接見時に動揺を見せる場面では、趣里の繊細な演技が光った。さらにその裏で、古田新太演じる粒来が検察の藤吉伸(近江谷太朗)と密会するという意外な展開も視聴者の関心を引きつけた。

また、偶然にも放送日が新語・流行語大賞発表日と重なり、栗本役の坂元愛登が『ふてほど』のキヨシ役を演じていたことも、視聴者の間で話題となった。