• 全焼した実家 (C)フジテレビ

これまでの2回の放送を受け、陽介ギフレさんのInstagramには想定外のメッセージが次々に寄せられているという。それは、家族に関して悩みを抱えている人たちからの思いだ。

「ひとり親が認知症になってしまった人や、親がすごく借金をして闘い抜いている人、僕のように芸術家の親を持って同じような経験をした人などから、“勇気をもらいました”とか“涙が止まりませんでした”とか“私も何か助けになりたいです”と言っていただいているんです。超個人的な家族の話を放送して大丈夫かなと思っていたのですが、家族の問題を抱えて人知れず頑張っている人がこんなにもいることに驚きました」

そうした言葉を受け取り、「僕のように家族のことで心の傷を招いて鬱屈としたものがある人たちにとって、今回の番組が“ちょっと前を向いてみよう”とわずかな光のようなものに感じてもらえているのかもしれないと思うと、自分にとってもすごく救いですね」と、意義を見いだしていた。

世界各国での展覧会に意欲「とんでもないレベルの絵が見つかった」

今回の旅で80人におよぶ父の友人・知人に会った陽介ギフレさん。76年の人生をすべて通して知る人はいなかったが、「皆さんにお話を伺って親父の年表を埋めていき、何とかつながったという感じですね」といい、今や誰よりも落合皎児のことを知る人物になった。

そうした中で、今後の活動の展望を聞くと、「いつか国立新美術館で展覧会をやりたいですね。今回の放送では出てこないのですが、先日アトリエを片付けていたら、若い頃に描いたと思われるとんでもないレベルの絵が見つかったんです。これがあれば、世界のどこに行っても恥ずかしくない展覧会ができると思うので、日本だけでなく各国いろんなところでやりたいです」と構想を膨らませていた。

  • 落合陽介ギフレさん