――オーディション受験はどのような経緯で?
小さい頃から歌ったり踊ったりすることが好きで、習い事に通っていたのですが、その習い事の先生がオーディションのことを教えてくれて、背中を押してくれたことがきっかけでした。
――テレビの世界に飛び込むと、驚くことも多そうです。
大きなカメラがたくさんあって、グリーンバックというものがあることを知り……(笑)。全面緑を前に、そこに別の世界が実際にあるかのように出演者の皆さんが話していたんだという驚きがありました。毎日が非日常といいますか、キラキラしていて、すごく楽しかったです。
グループ卒業後の決断
――それからグループ活動を経て、次はお芝居の世界へ本格的に挑戦することに。いろいろと考えることもあったのかなと思うのですが、当時の心境はいかがでしたか?
それまではとにかく前に進むしかなかったので、初めて、自分が将来どんな道に進みたいかを考えるようになりました。ちょうど周りの子たちが受験シーズンで将来を考えるのと全く同じ時期でもありましたし、もともとドラマや映画を観ることが好きだったのですが、女優という全く違うジャンルのお仕事に飛び込むことに戸惑いもあって。でも、両親が「好きなことをしてくれていたら、それだけで幸せだから」と背中を押してくれたことも一つのきっかけになり、お芝居の世界に足を踏み入れてみようと決めました。
――芸能活動という大きな枠は同じでも、音楽活動と演技は別物ですもんね。
卒業してから、オーディションにもたくさん落ちたり、仕事がない時期もあって。周りの人たちにもたくさん相談していたんですけど、自分の人生だし、一度きりだったら、好きなことに挑戦してみようと思いました。
――そして今も女優業に邁進していることが、当時の決断が正しかったことを証明していると思います。
ありがとうございます。そう思えるように頑張り続けないといけないなというふうに思っています。
――では最後に改めて、写真集の見どころやこの作品に込めた思いを教えていただけますか?
15年という長い期間、活動できているのは、いつも応援してくださっている方々がいてこそだと思っているので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。その15年でたどってきたものが、この写真集にも写っていればいいなと思います。爽やかなカットから、ちょっと湿気を感じるような大人びたカットまで、いろんな写真をたくさん撮っていただいたので、ビュッフェのように好きな写真を選んでいただければなという思いです。たくさんの方にお手にとっていただきたいです。
日比美思(ひび・みこと)
11歳で『天才てれびくんMAX』(NHK Eテレ)オーディションに合格し、ダンスボーカルグループ・Dream5のメインボーカルとしてデビュー。「ようかい体操第一」が大ヒットし、2014年には 『輝く! 日本レコード大賞』(TBS)、『NHK紅白歌合戦』に出場した。2016年、グループ活動が終了後、女優として本格的に活動を開始。以降、数々の作品に出演している。Xアカウント(@mikoto__hibi)、Instagramアカウント(@hibi_mikoto)。11月30日、写真集発売を記念したお渡し会を東京・書泉ブックタワーにて開催予定。