――最初の病院の設定で、くるまさんがストレッチャーから落下するというのがあったじゃないですか。あれはマジハプニングですか?

高比良:もちろんハプニングです。あれは何をやろうとしたネタなんでしたっけ?

野田:手術室の入り口が狭いからストレッチャーが引っかかって入れないというボケだね。セットのないステージの端っこでやったんですけど、それは誰よりも先にここを大げさに使うコンビになろうと思ったんです。

高比良:そうだそうだ! 絶対誰かがいつかやるから、早めに潰しておこうという戦法でやったら、なんか入れちゃったんだ。

野田:でも、うまいこと入れないように見せようとしたら、ストレッチャーがひっくり返っちゃって(笑)

高比良:野田さんがパワーでぶっ壊しちゃったって感じですよね(笑)

――そんなハプニングがあっても、すぐ立て直さなきゃいけない。

高比良:あれは立て直せなかったです。お笑いっぽくしようとしたけど、客席から悲鳴上がって終わりました(笑)。俺、6年間ラグビーやってたんで屁でもなかったんですけどね。

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意見をぶつけ合う同士でずっとコンビは組めない

――今回新しいコンビを組んで、いつもの相方さんとの違いはどう感じましたか?

野田:こっちが何かをやりたいって言ったときに、くるまは「そっちじゃないと思います」とか、いろんな意見を言ってくれるんですよ。でも、うちの村上はそういうこと言わないんで。

高比良:うちの(松井)ケムリも提案とかしないんですけど、それがいいのかなと思いました。「ああやりたい」「こうやりたい」って意見がぶつかりながらやったほうが絶対いいものはできるんでしょうけど、毎日一緒に働く上では無理があるので、デイリーユースには普段の相方のほうがもってこいっていう感じですね。

野田:普段からくるまと組んでたら、歯止めがかからないかもしれないです。「今年もM-1出る」っていう歯止めのきかなさがあるじゃないですか。僕もちょっとそういう精神があるんですけど、村上だったら絶対止めにくるんで。

――くるまさんは、お互いが意見をぶつけ合うコンビになるというところまで想像して、野田さんをご指名されたのですか?

高比良:そうですね。僕の特技は「お笑いコンサル」で、クライアントを最大化してるだけなんです。普段はケムリの面白さを引き出してるんで、ケムリの面白さが俺らの面白さのMAXなんですよ。だから、もっと面白い人と組めばその人の面白い部分を最大化させられるんです。大学の時からそんなふうにやってきて、9個ぐらいコンビ組みましたから。だから一番パワーのある野田さんだったら、それは強いだろうなと思いました。