フジテレビ系ドラマ『わたしの宝物』(17日スタート、毎週木曜22:00~ ※初回15分拡大)主演する松本若菜がこのほど、都内のスタジオで取材に応じ、今作に挑む心境などを語った。
1人の女性としてしっかり生きていく
松本にとって、フジ系連ドラは初主演となる本作。夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って産んで育てる“托卵(たくらん)”をテーマに、“大切な宝物”を守るために悪女になることを決意した神崎美羽を演じている。夫の宏樹には田中圭、そして美羽が愛した冬月稜には深澤辰哉。3人のもつれあう感情を、完全オリジナル脚本で描き出す大人の恋愛ドラマだ。
また、本作は“昼顔妻”を描いた『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(14年)、“セックスレス”をテーマにした『あなたがしてくれなくても』(23年 ともにフジ系)に続き、夫婦のタブーを扱ったドラマの第3弾。これまで数々の怪演を見せてきた松本が、“托卵”という禁断の決断を下す悪女役にチャレンジしている。
「迷いはありましたね。人間である以上、やはり嫌われたくないですし…」とオファーを受けた際の偽らざる本音を漏らした松本。だが、その本音もやる気へと変わり、「役だからと言って断ち切るのではなく、生身の自分が、松本若菜がやる美羽だったらと思うと、だんだんそれでも良いかって思えるようになりました。嫌われたら本望じゃないですけど、そういうふうに見てもらえるのであれば、私はそれでまた一つ、俳優としての代表作が増えると思いますし、これからどんな役ができるか分かりませんが、こういう役はなかなかないと思いますので、この1人の女性としてしっかり生きていこうと思っています」と、揺るぎない決心を持って役に臨んでいるという。
それ相応の罰を受けなくてはいけない
そんな彼女は、9月中旬にクランクイン。撮影は順調に進んでいる。
「正直やりがいはとてもあります。やりがいはあるんですけど、今回の役は怖かったですね」と美羽という役を演じた感想を述べながら、「見ている方たちに決して肯定ばかりの人ではないと思います。私も応援はできないんですけど、美羽に近づくために役を通して思ったのは、これがすごく近くにいる家族だったら、自分はどうやってその人の側にいられるのかと思うといろいろな感情が出てきました。でも私が演じる美羽もそうですが、誰かに助けてもらいたいとは思っていなくて、自分が選んだ道。それ相応の罰を受けなくてはいけない気持ちでいるので、悲劇のヒロインにはならないと思いながら演じています」と、演じる上でのこだわりを明かしていた。