第36回「待ち望まれた日」では、1008(寛弘5)年の様子が描かれた。今回の物語は中宮・藤原彰子が中心となった。夫をおどろかせるために「ないしょ」で漢籍を学ぶ彰子は、ついに一条天皇の皇子・敦成親王を産む。

トップ以外の見どころとしては、彰子の出産シーンが挙げられる。大勢の祈とう僧や寄坐(よりまし)が叫び暴れまわる壮絶な光景は、「あんなに騒々しい出産シーン、初めて見た」「あんなにやかましいなんて、当時の貴族って大変だね」「どんないくさのシーンより恐ろしい」と、ネットでも評判となっている。また、呪詛マニアの伊周の暗躍?や、久々に登場した猫の小鞠ちゃんも話題となった。彰子が土御門殿に連れて帰っていたようだ。

また、物語序盤を大いに盛り上げてくれた花山法皇(本郷奏多)の死が藤原道綱の口から語られた。かなりの重要人物である花山法皇ですら「ナレ死」となる今回の大河ドラマはとても恐ろしい。そして、いまや左大臣家の隆盛の立役者となったまひろだが、道長や彰子の寵愛を良しとしない周囲の妬みを確実に育てており、気づけば四面楚歌となりつつある。闇落ち寸前の清少納言もまひろ包囲網に加わるのだろうか。亡き皇后・定子への偏愛ともいえる強すぎる気持ちは、今後どの方向に向かうのか注目だ。

また、藤原公任(町田啓太)の有名なエピソードに町田さんのファンが沸き立った。「ついに公任さまの迷セリフがきた!」「酔いどれ公任さま、かわいい」「やっぱり公任さまとまひろちゃんは相性悪いね」「ひょっとして道長くんって公任くんにやきもち焼いたのかな」など、2週間ぶりの登場に若紫のエピソードがあいまって大きな注目が集まった。

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きょう29日に放送される第37回「波紋」では、中宮・彰子の要望で一条天皇に献上するために女房たちが、『源氏物語』の豪華本の作成を始める。そんな中、まひろは娘・藤原賢子(梨里花)から「母上なんか大嫌い!」と強い反発を受ける。以前とは違う空気をまとった清少納言との再会など、思いがけない展開が続く。次回は果たしてどのシーンが最も注目されるのか。