――先ほど栗谷さんのお名前が出ましたが、現場に芸人さんがいると、空気感は変わるものですか?
確かにそうかもしれません。テンポが良くなるといいますか、会話が円滑になる気がします。栗谷さんは何かにツッコミを入れてくれるわけではないんですけど、この間、僕がチェックのシャツをインしてズボンをグイッと(ハイウエストに)上げて遊んでたら、最速で乗ってくれました(笑)。誰がどんな話題を持ち出しても乗っかってくれて、その話題でみんなが話せるように会話を回してくださっています。
――先日、吉川愛さんにも取材させていただいたのですが、「萩原(利久)さんは約4度目の共演なので、もうマイメンくらいの気持ちです」とおっしゃっていました。
現場で、「取材でマイメンって言った」と報告を受けました(笑)。
――そうでしたか! マイメンの意味を調べると、「親友」や「尊敬する人」など親しい人を表現する言葉ですよね。
本人はフィーリングで言っただけで、そんなに深い意味を込めていないと思います(笑)。でも、吉川さんとは定期的に共演がありますし、『真夏のシンデレラ』ではああいう関係の役だったので、(その役を経て)全くと言っていいほど緊張しなくていいので、現場でもフラットでいられて、すごくありがたいですね。
成田凌との共演シーンで考えていること
――成田さんとはいかがですか?
成田さんとは、重いシーンが多いんですよね。物語的にも蒼佑的にも局面を動かす会話が多いので、意外とざっくばらんな会話がなくて。だからといって何かあるわけではなく、フラットにコミュニケーションをとらせていただいています。
成田さんとのシーンは局面を動かす場面が多いので、自分の中で指標にしていて、そこに向かって逆算的にお芝居をしている部分もあります。僕は、現場に行って満足できることが基本的になくて。自信をつけていくというよりも、不安を消していく作業をしている。なので、物語において重要な成田さんとのシーンは不安も大きいですし、可能な限り不安を潰していく作業をしているので、結構手いっぱいな部分もあるのかもしれません。
――では最後に、視聴者の皆さんに見どころをお願いします。
集中して観ていただくのがもっとも楽しめる方法かなと思います。僕が演じる蒼佑をはじめ、どのキャラクターにもバックグラウンドがあり、物語が進むにつれて、今まで見えていなかった部分が見えはじめるのですが、それまでの場面で少しずついろんな要素が小出しされているので、ぜひ隅々まで観ていただけたらなと思います。一回で全てを整理できる方ももちろんいらっしゃると思いますが、二度三度観ていただいて、注目するポイントを変えると、後から違う見え方をするシーンもあるはず。それぞれの見方でいろいろ考えながら観ていただけたら、このドラマを100%楽しんでいただけるんじゃないかなと思いますので、ぜひ毎週観ていただけたらうれしいです。
萩原利久
1999年2月28日生まれ。埼玉県出身。主な出演作にドラマ『美しい彼』(21年・23年)、『真夏のシンデレラ』『たとえあなたを忘れても』(23年)、『めぐる未来』(24年)、映画『劇場版 美しい彼〜eternal〜』『おとななじみ』『キングダム運命の炎』『ミステリと言う勿れ』(23年)『朽ちないサクラ』(24年)など。現在、バラエティ番組『萩原利久のwkwkはぎわランド』に出演中。また、年内に2nd写真集の発売も決定している。