「日本一たのしい学園祭!」をテーマに放送された今年の『FNS27時間テレビ』は、同局の人気バラエティ『新しいカギ』出演メンバーの霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコが総合司会を務めた。「学校かくれんぼ」『逃走中』『ハモネプ』などフジテレビの人気コンテンツ特別版が放送される中、トリを飾った企画は「カギダンススタジアム」。全国各地の高校生ダンサーが、『27時間テレビ』の出演タレント一人ずつとコラボして、この日のために作ったオリジナルダンスを披露した。

芸人が忙しい合間を縫って本気でダンスに取り組む姿、高校生との強い絆を感じさせるパフォーマンスに多くの人が魅了されたこの企画を、毎分波形で振り返る。

18時50分頃から始まった同企画の中で、最も視聴者がくぎづけになったのは20時1分。霜降り明星・せいやがKADOKAWA DREAMS YOUTHとのコラボダンスを披露したシーンだった。個人全体注目度は70.7%で、こちらも『音楽の日』同様プライム帯の平均を大きく超える注目度をたたき出した。

KADOKAWA DREAMS YOUTHは「D.LEAGUE」の強豪・KADOKAWA DREAMSの次世代を担うユースチーム。高校生とはいえ「プロダンサー」であるユースメンバーと「笑いのプロ」であるせいやは、互いにリスペクトし合いながら今回の企画コンセプト“日本一たのしいダンス”を徹底的に追求したダンスを作り上げた。

せいや×KADOKAWAチームのパフォーマンスは、全7組中の4組目、企画開始から約1時間が経過したタイミング。1組目~3組目までのパフォーマンスが想像をはるかに超える高いクオリティだったことで、視聴者は画面にくぎづけになったのではないか。波形からは注目度がぐんぐん上昇していく様子が読み取れる。

ちなみに、「カギダンススタジアム」の優勝は、5組目に登場したチョコレートプラネット・松尾駿×埼玉県・武南高等学校だった。同チームのパフォーマンスが放送された20時30分~21時頃の個人全体注目度は64.4%。こちらも引き続き高い注目度を維持していた。

ダンス企画全体を通した個人全体注目度は62.0%。ダンスをテーマにしたコンテンツが、プライム帯で約3時間もの間多くの視聴者をくぎづけにしていたことは、まさにダンス人気の高まりを象徴している結果と言えるだろう。

若い世代から幅広い層に支持が浸透

このように、多くの人々を惹きつけ高い注目度を記録しているダンスコンテンツ。この人気ぶりは、「ブレイキン」というオリンピック新種目への注目度にも直結するだろう。若い世代を中心として広がった支持が幅広い層に浸透し始めた今、パリ五輪でのブレイキン競技が日本においても盛り上がることは間違いない。

オリンピックで初めて正式種目として採用される「ブレイキン」は、ストリートカルチャーから生まれた新競技。DJの即興の音楽に合わせて1対1で対戦。選手たちは事前に音楽を知らされないため、即興性と個性の表現力が問われる。主な要素は「トップロック」「フットワーク」「パワームーブ」「フリーズ」の4つで、これらを組み合わせたパフォーマンスで競い合う。

日本からの出場選手は、男子では旗手を務める「Shigekix」こと半井重幸選手(22)が注目株。スピーディーな動きと音楽との調和が持ち味で、世界選手権でのメダル獲得歴もある。もう1人は「Hiro10」こと大能寛飛選手(19)で、今年に入ってから急成長を遂げているブレイキン日本代表最年少選手だ。

女子では、世界選手権優勝経験を持つ2選手が出場。「AYUMI」福島あゆみ選手(41)は独自の技と巧みな足さばきが特徴。一方「AMI」湯浅亜実選(25)は、流れるような動きと高い技術を持つオールラウンダーとして知られている。

ブレイキン競技は、女子が8月9日、男子が同10日に行われる。